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「厚生年金だけで月18万円はもらっている」という友人。受け取るのに必要な現役時代の年収とは?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月16日 6時10分

「厚生年金だけで月18万円はもらっている」という友人。受け取るのに必要な現役時代の年収とは?

将来のことを考えてはいるものの、厚生年金について詳しく知らないため、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、厚生年金の仕組みや計算方法について紹介します。   また、月18万円の厚生年金を受け取るケースをモデルに必要な収入や勤続年数についても解説するため、将来設計の参考にしてください。

厚生年金の仕組み

厚生年金とは、公的年金制度の一つであり、会社などに勤務している方が加入します。保険料は、それぞれの月給に対する定率となっており、実際の納付額は人によって異なるのが特徴です。
 
また、事業主と労働者それぞれが保険料の半額を負担するため、実際の納付額は給与明細に記載されている保険料の倍額となります。厚生年金は、原則として65歳から受給できます。ただし、厚生年金を受給する際には、65歳からの受給以外に次の2つのパターンからも選択できます。


・60歳から65歳までの間に減額された年金を受け取る「繰上げ受給」
・66歳から75歳までの間に増額された年金を受け取る「繰下げ受給」

 

厚生年金の種類

厚生年金は、加入時の報酬額や加入期間などに応じて年金額が計算され、次の3種類に分けられます。日本年金機構の各ページを基にご紹介します。


・老齢厚生年金
・障害厚生年金
・遺族厚生年金

老齢厚生年金とは、一般的に「厚生年金」と呼ばれているものを指します。老齢基礎年金を受け取れる方に厚生年金の加入期間がある場合に、老齢基礎年金に上乗せして65歳から受け取ることができます。
 
障害厚生年金とは、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、受け取ることができる年金であり、厚生年金に加入している間に初診日のある病気やけがで障害基礎年金の1級または2級に概要する障害の状態になったときは、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。
 
遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者であった方が、受給要件を満たしている場合、亡くなった方によって生計を維持されていた遺族が受け取ることができる年金です。
 
遺族厚生年金の受給者の順位付けについて、日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)を基にご紹介します。


1:子のある配偶者
2:子(18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方。)
3:子のない配偶者
4:父母
5:孫(18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方。)
6:祖父母

 

厚生年金の計算方法

将来設計のためにも、自身がどのくらいの厚生年金を老後に受け取れるか把握しておきましょう。老齢厚生年金の計算方法は、次のとおりです。
 
・平成15年(2003年)4月以降:平均標準報酬月額×(5.769÷1000)×加入期間
 

月18万円の厚生年金を受け取るためには

ここからは、老後に月18万円の厚生年金を受け取るためには、どの程度の収入が必要か計算してみましょう。平成15年4月以降に厚生年金に加入したと仮定した場合、20歳から60歳まで就労し、毎月18万円の厚生年金を受け取るために必要な収入は、次のようになります。


平均標準報酬額×(5.769÷1000)×480ヶ月=年間の厚生年金受給額216万円
平均標準報酬額=216万円÷{(5.769÷1000)×480}=約78万円

厚生年金だけで18万円も受け取るためには、月収約78万円、年収約936万円もの収入が必要ということになります。
 

出典

日本年金機構 老齢年金
日本年金機構 障害年金
日本年金機構 遺族年金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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