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夏のエアコンは「冷房24度」と「暖房24度」でどう違う? 同じ温度なら機能は変わらない? それぞれの“電気代”も比較

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月21日 2時10分

夏のエアコンは「冷房24度」と「暖房24度」でどう違う? 同じ温度なら機能は変わらない? それぞれの“電気代”も比較

真夏の冷房はもちろん、冬場の暖房も確保できるエアコンは、今や私たちの生活に欠かせないものといえるでしょう。   そんなエアコンを夏に使用する際に、同じ温度設定の「冷房24度」と「暖房24度」には違いがあるのか気になるという人もいるかもしれません。もし違いがあるとしたら、どのような違いなのでしょうか? また、電気代にはどのような影響があるのでしょうか?   本記事では、冷房と暖房の仕組みから消費電力の違いまで、詳しく解説します。

冷房の仕組み

冷房は、部屋の温度を設定温度まで下げることを目的としています。室内の熱を取り除き、冷たい空気を室内に循環させることで、室温を下げる仕組みがあります。
 
エアコン内部の冷媒が蒸発する際に熱を吸収し、その冷媒が圧縮機によって再び液体に戻る過程で外部に熱を放出します。このサイクルを繰り返すことで、室内の空気が徐々に冷却されるのです。
 
冷房の効率を高めるためには、エアコンのフィルターを定期的に清掃し、部屋の断熱性を高めることが重要です。また、カーテンやブラインドを利用して直射日光を遮ることも効果的です。
 

暖房の仕組み

一方、暖房は、部屋の温度を設定温度まで上げることを目的としています。室内の空気を加熱することで、室温を上げる仕組みを持っています。
 
エアコン内部の冷媒が圧縮機によって圧縮される際に熱を発生し、その熱を利用して室内の空気を暖めます。冷房とは逆に、冷媒が蒸発する際には外部から熱を吸収し、圧縮機によって高温高圧の冷媒が作られます。この高温の冷媒が、室内機の熱交換器を通過する際に室内の空気を加熱するのです。
 
暖房の効率を高めるためには、エアコンのフィルターの清掃はもちろん、部屋の気密性を高めることが大切です。ドアや窓の隙間をふさぐことで、暖気が逃げるのを防ぐことができます。
 

冷房24度と暖房24度は何が違う?

冷房は室温を設定温度まで下げる働きをするものであり、暖房は室温を設定温度まで上げる働きをします。では、猛暑の日の室温35度のとき、冷房24度と暖房24度と設定すると、それぞれどういう違いがあるのでしょうか。
 
冷房24度と設定した場合、エアコンは室温を24度以下にしようとしてフル稼働します。一方、暖房24度に設定した際は、すでに部屋は24度以上になっているため、エアコンはもうこれ以上暖める必要がないと判断し動作しないのです。
 
つまり、冷房は設定温度以下にするための機能のことであり、暖房は設定温度以上にするための機能ということです。
 

消費電力と電気料金の違いは?

冷房24度と暖房24度では、同じ設定温度でも消費電力に違いが出ます。資源エネルギー庁の「エネルギー白書 2024」によると、2022年度における世帯当たりのエネルギー消費のうち、冷房の占める割合は3.4%に対し、暖房は25.3%とはるかに大きいことがわかります。
 
冷房の場合、狭い室内の熱を外部に排出するため、比較的低い消費電力ですみます。一方、暖房の場合は広い外部空間から熱を取り込むため、より多くのエネルギーを必要とします。どの程度の消費電力が必要となるかは、エアコンの説明書や、ホームページなどに記載されています。
 
例えば、あるメーカーの10畳用エアコンは、冷房時の消費電力515Wに対し、暖房時の消費電力 690Wが必要です。
 
1時間あたりの電気料金=「消費電力(kW)」×「1kWhあたりの電気料金単価」を計算してみましょう。

●冷房時の1時間あたりの電気料金= 0.515kW × 31 円/kwh = 15.965円
●暖房時の1時間あたりの電気料金= 0.69kW × 31 円/kwh = 21.39円

※ 電気料金31円/kwh(公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が設定している電気料金の目安単価)

 
メーカーや機種によっても異なりますが、冷房時に比べて、暖房のほうが30%以上も電気料金が高くなっていることがわかります。
 
また外気温と室温の差も、消費電力に影響します。夏の外気温35度に対する冷房24度では、その差が11度ですが、冬場は外気温5度以下になることもあり、暖房24度設定のときでも差が19度と大きくなります。冬の方が、エアコンを長時間稼働させなければならず、電気料金が高くなるでしょう。
 

まとめ

冷房と暖房の違いを理解し、適切に使用することで、快適に暮らしつつ電気代の節約にもつなげることができます。季節や外気温、体感温度を考慮しながら、自分に最適な設定を見つけていきましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 令和5年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2024)
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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