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夏休みに実家に帰省したら、いまだに「固定電話」がありました。両親は携帯も持っていますし、固定費がかかるなら“解約”したほうがいいですよね? なにかメリットはあるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月22日 4時30分

夏休みに実家に帰省したら、いまだに「固定電話」がありました。両親は携帯も持っていますし、固定費がかかるなら“解約”したほうがいいですよね? なにかメリットはあるのでしょうか?

総務省の通信利用動向調査によると、2023年時点の携帯電話・スマートフォンの保有率は97.4%です。   一方で固定電話は57.9%と、まだ半数を上回る世帯で設置されていますが、これだけモバイル端末が普及している昨今、固定電話は不要だと考える人もいるかもしれません。   本記事では、固定電話の利用により発生する固定費や、固定電話のメリットとデメリットを解説します。

固定電話の基本料金は年2万円~2万5000円

固定電話の料金は、大きく分けると通話料金と基本料金の2つあり、基本料金は通話の利用状況にかかわらず定額で発生します。住宅用の月額基本料金は図表1の通りです(2024年7月28日時点)。
 
なお、固定電話にもいくつかの契約先がありますが、本記事では、全国をカバーしてサービスを提供しているNTTの基本料金を参考としています。
 
図表1


NTT西日本 基本料金
 
プランや地域によって異なりますが、年間で計算すると2万円~2万5000円程度の基本料金が発生します。
 

固定電話を解約するメリット

固定電話を解約する主なメリットは以下の通りです。
 

固定費を削減できる

固定電話を解約することで、基本料金を削減できます。お金の面で考えると最も大きいメリットと言えるでしょう。
 

不要な電話がかかってこなくなる

固定電話は、商品やサービスを飛び込みで売り込む営業電話や、オレオレ詐欺のような特殊詐欺に該当する電話などのターゲットになりやすいという特徴があります。このような不要な電話がかかってくる可能性が減ります。
 

固定電話本体を置いていたスペースが活用できる

固定電話本体や固定電話を置くための電話台が不要になり、スペースを有効活用できます。また、固定電話につながっている配線もなくなるので、スペースが生まれるだけでなく、見た目にも部屋の中がすっきりします。
 

固定電話を解約するデメリット

固定電話を解約することでデメリットとなることもあります。具体的には以下の4つが考えられます。
 

通話料金が高くなる可能性がある

固定電話を解約して通話を携帯電話のみとした場合、利用状況によっては通話料金が高くなる可能性があります。はじめに固定電話の通話料金をみてみましょう。


・固定電話にかける場合:9.35円/3分(1分あたり3.12円)
・携帯電話へかける場合:17.60円/60秒(同17.60円)
・IP電話(050番号)へかける場合:11.55円/3分(同3.85円)

一方、docomo、ソフトバンク、auの大手キャリアは、かけ放題プランの提供もありますが、かけ放題の範囲外で通話する場合の通話料金は22円/30秒(1分あたり44.00円)です。携帯電話のみと1ヶ月あたり1時間通話する場合で比較すると、携帯電話のほうが1584円高くなります。


・固定電話の場合:17.60円×60分=1056円
・携帯電話の場合:44.00円×60分=2640円

長時間通話する人や通話回数が多い人は、携帯電話の料金プランによっては毎月の通話料金の支払いが高くなり、基本料金の削減額を上回る可能性もあります。
 

連絡先が変更になる

さまざまな登録に固定電話の電話番号を使用している場合、番号変更に漏れがあると、大切な連絡が受信できなくなる可能性があります。例えば、クレジットカードや保険、勤務先や子どもの学校、親戚や友人関係など、状況によっては番号変更を伝える先が多岐にわたります。
 

FAXが使えなくなる

FAXは、送信側の電話機で読み取った情報を、電話回線を通じて受信側に送ることで情報を伝えます。この仕組み上、自宅でFAXを使用するためには、FAX機能を備えた固定電話が必要です。
 
個人でFAXを使う機会は減っていますが、フリーランスや個人事業主など、仕事の関係で自宅にFAXが必要な人は、固定電話の解約前に対応を考えましょう。
 

災害など有事の際につながりにくくなる

連絡手段が携帯電話のみだと、災害時などの通信が過密なときや、携帯電話の設備やシステムに障害が発生したときなどに、連絡がとりづらくなる可能性があります。固定電話を解約すると有事の際の連絡手段が減ることは理解しておく必要があります。
 

利用状況をよく考えて解約するかを検討しよう

固定電話を解約することで、基本料金が削減できるなどのメリットがある一方で、通信にかかる料金が増える可能性があり、通話の利用状況などによっては解約しないほうがいい場合もあります。料金以外のメリット・デメリットもよく考えた上で、解約するべきか検討しましょう。
 

出典

総務省 情報流通行政局 令和5年通信利用動向調査報告書(世帯編)
NTT西日本 基本料金
NTT西日本 固定電話・公衆電話の通話料金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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