空港の免税店で18万円の「ブランドバッグ」を購入した友人。出発前から金銭感覚が合わないのではと不安です。免税店の方がかなり安く購入できるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年8月30日 4時30分
空港の免税店で友人が高額なブランドバッグを購入した場合、驚くと同時に金銭感覚の違いに不安を感じるかもしれません。免税店での購入はお得だといわれますが、日本国内の店舗で買った場合とそれほど大きな差があるのでしょうか。 本記事では、免税店での買い物が本当にどれくらい安くなるのかについて考えてみます。
免税店とは
免税店とは、外国人旅行者などの非居住者に対し、消費税を免除して販売できる店舗のことをいいます。多くの人は、空港内にある「Duty Free Shop」をイメージするかもしれませんが、街中にも「Tax Free shop(市中免税)」店があります。
免税店で販売される商品には「たばこ税」「酒税」「消費税」「関税」が一切かかりません。そのため、日本国内の店舗よりもお得に購入できるという仕組みです。
免税店での購入におすすめのアイテムは
免税店での購入におすすめの品目は、以下の通りです。
・日本国内では手に入らない限定商品
・日本で購入するよりも定価が安い商品
・衣料品
・ブランド品(特に毛皮や革製品)
・お酒
・たばこ
これらの商品は通常、海外から日本に入る際に高い関税やたばこ税、酒税などがかかります。高額な商品ほど免税店での価格差が大きくなるため、賢く選んで購入しましょう。
海外ブランドの化粧品や香水は輸入税などがかかるため、日本のデパートなどで購入するよりも免税店で購入するほうがお得です。海外ブランド品のなかには空港免税店限定品があり、他では手に入らないものが販売されているので気になる場合はぜひ探してみてください。
なお、ブランド品の時計や化粧品などは関税がかからないため、消費税分のみの割引となります。また、たばこは免税店でカートン(10箱)単位で購入すると、1000円以上お得に手に入れることができます。
空港の免税店でブランドバックを購入すると消費税分がお得
免税店で購入した場合、消費税がかかりません。したがって、18万円のバッグを購入すると、価格はそのまま18万円です。しかし、日本国内で同じバッグを購入する場合は消費税がかかります。現在の日本の消費税率は10%であるため、計算すると以下のようになります。
18万円×1.10=19万8000円
つまり、日本国内で購入する場合にかかる金額は19万8000円です。同じものを免税店で購入すれば、消費税分の1万8000円お得ということになります。
空港の免税店での注意事項
空港の免税店で注意することは、下記の2つです。
・免税の上限がある
・購入した免税品をその場で自宅に郵送はできない
以下で、それぞれについて詳しく説明します。
免税の上限がある
空港の免税店を利用すると、ブランド品やお酒、たばこなどを通常よりも安く購入できますが、免税品には量や金額の制限があります。制限を超える場合、入国時に各種税金が課されることになるため、注意が必要です。免税の上限は、以下の通りです。
・お酒: 760ミリリットル入りのボトルが3本まで(4本以上は課税)
・紙巻きたばこ:200本まで
・加熱式たばこ:個包装10個(アイコス200本、グロー200本、プルーム・テック50個分)まで
・葉巻: 50本まで
・その他たばこ: 250グラムまで
・香水:オーデコロンやオードトワレを除き、2オンス(約56ミリリットル)まで
また、商品代金が20万円を超える場合、20万円以内の品物だけが免税となり、超過分には課税されます。例えば、30万円の高級ブランドバッグを購入した場合、30万円全額に対して課税されるため、購入時には注意が必要です。
購入した免税品をその場で自宅に郵送はできない
日本の空港の免税店で購入した商品を、その場で自宅に配送してもらうことはできません。これは、免税品が「一度海外に持ち込む」ことを前提に免税されているためです。そのため、購入した免税品は出発時に自分で持ち帰る必要があります。
空港の免税店で高額なブランドバッグを購入すると消費税分がお得
空港の免税店で高額なブランドバッグを購入することは、日本国内での買い物と比較すると、消費税分がお得になる可能性があります。しかし、免税品には量や金額の制限があるため、注意が必要です。
特に高額な商品を購入する際は、税金や個数等の制限についてよく確認してください。また、購入した免税品はその場で自宅に配送することができないため、旅行中にしっかり管理する必要があります。
友人が空港の免税店で18万円もするブランドバッグを購入したのは、少しでもお得な買い物をしたかったからかもしれません。18万円という金額は確かに高額ですが、友人が地道に貯金していた可能性もあるため、このことだけで「金銭感覚が違う」と断定するのは早計です。
免税店はお得に買い物ができる場所であるため、その仕組みを理解して、上手に活用しましょう。
出典
財務省関税局 税関 海外旅行者の免税範囲
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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