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生前贈与で110万円分の”仮想通貨”を受け取ったら、2ヶ月後に120万円に!この差額に贈与税はかかるの?

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月11日 10時27分

生前贈与で110万円分の”仮想通貨”を受け取ったら、2ヶ月後に120万円に!この差額に贈与税はかかるの?

昨今多くの方が、積極的に資産運用を行っており、贈与する資産も現金だけではなくなってきています。その一つとしてビットコンやイーサリアムなどの「仮想通貨」が挙げられます。   ただし、比較的新しい贈与方法であるため、仮想通貨の贈与税の仕組みについて疑問も多くあると思います。   本記事では、家族間における「仮想通貨」で贈与を行う際にかかる贈与税の仕組みや、その他にかかる税金について解説しますのでぜひ参考にしてみてください。

仮想通貨(暗号資産)は贈与税の対象

仮想通貨(暗号資産)を贈与によって取得した場合、その暗号資産は贈与税の課税対象となります。国税庁の資料によると下記のように述べられています。

暗号資産等に関する税務上の取扱いについて

暗号資産については、決済法上、「代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができる財産的価値」と規定されていることから、被相続人等から暗号資産を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した場合には、相続税又は贈与税が課税されることになります。
「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて | 国税庁」より引用

そのため、暗号資産でも「暦年贈与」を利用することが可能です。

「暦年贈与」とは、1年間で1人あたり110万円以下の贈与であれば贈与税かからない非課税枠を利用した贈与のことを指します。父親が現金でなく、仮想通貨で110万円の贈与を行った場合でも、非課税枠内であれば、申告不要で贈与税はかかりません

贈与された年に価値が上がった場合はどうなる?

さて本題である、110万円で贈与された仮想通貨(暗号資産)が、その年の間に価値が上昇し、110万円超になった場合は、贈与税の課税対象なるのでしょうか。

答えは、なりません

理由としては、 贈与時点の仮想通貨(暗号資産)の価値が基準となるためです。そのため、贈与後に暗号資産の価格が120万円に上昇した場合でも、その増加分である10万円は贈与税の課税対象にはなりません。

ただし、価値上昇分を次に紹介する内容で利用した場合は、課税対象になるためご注意ください。
また、贈与する側については、仮に取得時10万円の仮想通貨を贈与時110万円で贈与した場合は、贈与時の110万円から10万円を差し引いた100万円について所得税の申告が必要となります。

仮想通貨(暗号資産)を保有しているだけで税金は発生する?

仮想通貨(暗号資産)を保有しているだけであれば、税金は発生しません。
主に暗号資産で税金が発生するのは以下の場合です。

税金が発生する場面

●仮想通貨を売却した時

●仮想通貨を別の仮想通貨に交換したとき

●仮想通貨を日本円に換金したとき

●仮想通貨で商品を購入したとき

 

また、暗号資産で取引を行い、利益が出た場合、その利益は「雑所得」として分類され、「所得税」が発生します。「雑所得」は累進課税方式が適用されるため、最大で年間4000万円超の所得があると45%の税率がかかる可能性があります。また住民税と合わせると55%の課税となります。

また、仮想通貨で20万円超の利益(所得)が発生した場合は、確定申告を行う必要があるためご注意ください。

仮想通貨(暗号資産)を贈与する方法は?

贈与の場合でも通常の仮想通貨の送金方法と同じになります。

まず、贈与を行う前に仮想通貨用の口座を開設する必要があります。開設後に贈与する人は、ウォレットアドレスを贈与される人に送信します。
ウォレットアドレスとは、銀行口座でいう「口座番号」にあたり、この情報によって、贈与される人は仮想通貨を受け取ることができます。

次に、贈与する仮想通貨の種類と数量を決め、贈与時点の市場価格を確認しておくと良いでしょう。取引所やウォレットサービスを利用して送信手続きを進めますが、手数料がかかる場合があるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

贈与が完了したら、贈与する人と贈与してもらう人の双方で取引を記録しておくことが重要です。

特に税務申告時には、取引の記録が証明として必要になることがあります。日時や数量、価格、送信先・受信先のアドレスを記録しておけば、後のトラブルを防ぐことができます。

仮想通貨の贈与は新しい概念であるため、課税や申告に関しては税理士に相談することで、手続きをスムーズに進められます。

仮想通貨(暗号資産)の申告漏れは税務署にバレる?

取引での申告漏れは税務署にバレます。税務署は、仮想通貨に関する税金の申告漏れも厳しく取り締まっています。近年では、実際に申告漏れによって刑事告発されている事例がいくつかあります。

2021年には、石川県で仮想通貨の取引で得た所得、約1億9,900万円を隠しており、約7700万円の脱税を行ったとして、所得税法違反容疑で金沢国税局が、会社役員を告発しました。

「海外の取引であれば大丈夫」と思われている方もいるかもしれませんが、「租税条約等に基づく情報交換」を行っているため海外の取引でも逃れることはできません。

仮想通貨で利益を得ている方は、しっかりと「確定申告」を行ないましょう

仮想通貨の贈与税まとめ

仮想通貨の贈与は新しい概念であるため、国としても整備が整っていない部分もあります

仮想通貨の贈与に関して税理士などの専門家に相談することをお勧めします
仮想通貨の税務は非常に複雑で、複数保有している場合や主要でない仮想通貨の場合は特に、専門知識が必要です。適切なアドバイスを受けることで、税金のリスクを最小限に抑えることができます。

特に仮想通貨では、贈与前にしっかりとした準備を行うことで、贈与の恩恵を受けることができます。

出典

国税庁,暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和5年12月)

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