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ベランダで「太陽光発電」すると電気代は月いくらお得になる?もとが取れるのはいつ?

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月14日 2時20分

ベランダで「太陽光発電」すると電気代は月いくらお得になる?もとが取れるのはいつ?

物価高による家計への影響が大きく、少しでも生活費を節約したいと考える方は多いでしょう。食費や通信費など、生活費の中でも節約の対象になる項目はいくつかありますが、候補として挙がることが多いのが電気代です。   電気代の節約にはさまざまな方法がありますが、近年において注目されているのが太陽光発電です。そこで、本記事では太陽光発電を導入した際に節約できる電気代について、初期費用の元が取れるタイミングも含めて解説します。

太陽光発電を導入するための初期費用

太陽光発電とは、太陽光エネルギーから電気エネルギーを生み出す「太陽電池」を使用した発電方法のひとつです。設置した太陽光パネルに太陽光が当たると直流電力が発生し、この直流電力をパワーコンディショナーで交流電力に変換することで、一般家庭などで利用できるようにしています。
 
太陽光発電を導入するための費用は、機器の費用と工事費用に大きく分かれます。太陽光発電における機器費用の例は以下の通りです。


・太陽光パネル
・パワーコンディショナー
・接続箱
・ケーブル関連
・架台

一方、太陽光発電における工事費用の例は以下の通りです。


・電気工事
・パネル設置工事
・足場工事

物価や設置環境などによって太陽光発電システムの設置費用は異なりますが、経済産業省によると、2022年における設置費用の平均は1kWあたり26万1000円です。仮に5kW分の太陽光発電システムを設置する場合の設置費用は130万5000円になります。
 

太陽光発電でお得になる電気代

太陽光発電による発電量は設置場所の構造や気象条件など、さまざまな要因で違いが生まれます。環境省によると、システム容量1kWあたりの年間予想発電量の全国平均は1215/kWhです。つまり、5kWの太陽光発電であれば、年間で6075kWhの発電が可能となる計算です。
 
電気代は消費電力量に電気料金の単価をかけることで求められますが、電気料金の単価は電力会社や契約プランなどにより異なります。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会では、電気料金の目安単価は31円/kWhとしています。
 
つまり、5kWの太陽光発電であれば年間で18万8325円、月々に換算すると約1万5694円分の電気代を節約することが可能です。設置費用が約131万円で年間の電気代節約額が約19万円とすると、設置から7年程度で元が取れる計算です。
 
上記はあくまで平均的な数値などを使用した算出結果のため、実際に元が取れるまでの日数には違いが生まれるでしょう。しかし、長期的に考えれば、結果的にお得になるシステムといえます。
 

太陽光発電のメリットとデメリット

太陽光発電におけるメリットは以下の通りです。


・火力発電などと異なり、発電時に二酸化炭素を排出しない
・電力を自家発電できるため、電気代を節約できる
・発電した電気を売ることで、収入が得られる
・災害などによる停電時に非常用の電源として利用できる

自家発電による電気代の節約が太陽光発電における最大のメリットですが、売電による副収入も家計の手助けになり、実質的な節約になります。
 
また、環境への配慮が重要視されている昨今において、二酸化炭素を排出しない太陽光発電は時代に即した発電方法といえるでしょう。一方で、太陽光発電におけるデメリットとして考えられるのは以下のような点です。


・発電量が天候などの気象状況に左右される
・設置場所の確保が必要
・設置費用など、初期投資が必要

時間による変化だけでなく、天候などの気象状況によって日照時間は変わるため、発電量が一定化せずに不安定な点が太陽光発電のデメリットといえます。日照時間が短いと発電量が少なくなるため、節約できる金額も控えめになります。
 
結果的に元が取れて得する可能性があるとはいえ、初期費用がかかる点もデメリットのひとつです。太陽光発電は初期投資の金額が大きいため、元を取るには長期的に考える必要があります。
 

太陽光発電は長期的に考えればお得になる可能性がある

5kW分の太陽光発電システムであれば、初期投資となる設置費用に131万円ほどかかる可能性があります。対して、年間で節約できる電気代が約19万円、月々では約1万6000円となるケースがあります。
 
つまり、今回のシミュレーションでは、設置から約7年で元が取れる計算になります。発電量は日照時間などの気象条件により左右されることから、元が取れるまでの期間は変動しがちです。とはいえ、長期的にみればお得になるタイミングは訪れるでしょう。
 
上記の算出はあくまで平均的な数値を使用したものであるため、現実的に太陽光発電の導入を考える場合は詳細な見積もりを出して検討しましょう。
 

出典

経済産業省 令和5年度以降の調達価格等に関する意見 III.分野別事項 1.太陽光発電 (3)2024年度の住宅用太陽光発電の調達価格(22ページ)
環境省 再生可能エネルギー情報提供システム[REPOS(リーポス)] 令和元年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報等の整備・公開等に関する委託業務報告書 第3章 過年度の再生可能エネルギーのポテンシャル推計に係る算定方法・数値情報の見直し及びデータベースの更新 3.2 住宅用等太陽光発電の導入ポテンシャルの再推計 表3.2-2 各地の年平均日射量と年間予想発電量(都道府県庁所在地の地域別発電量係数)(48ページ)
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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