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「65歳」vs「70歳」平均寿命まで生きるなら、“年金を受け取る年齢”はどちらがお得? 男女別にそれぞれ解説

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月15日 2時20分

「65歳」vs「70歳」平均寿命まで生きるなら、“年金を受け取る年齢”はどちらがお得? 男女別にそれぞれ解説

65歳から原則として受給が開始される「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」。必ず65歳からの受給というわけではなく、繰下げ受給をすることで受給開始時期を後ろ倒しにすることもできます。   ここで気になるのは、「何歳から年金を受け取るのがお得なの?」ということでしょうか。何歳から年金を受け取るのがお得なのかは、何歳まで生きるかによって変わってきます。   本記事では公的年金の繰下げ受給の概要と、「65歳から受け取り開始」「70歳から受け取り開始」のどちらがお得なのか平均寿命まで生きると仮定して解説します。

公的年金の繰下げ受給の仕組みとは

繰下げ受給とは、年金の受給開始時期を遅らせる仕組みのことです。老齢厚生年金や老齢基礎年金は本来65歳から受給を開始できますが、66歳以後75歳までの間に1ヶ月単位で受給開始時期を遅らせることができます。
 
受給開始時期を遅らせた分だけ受給額が増額される仕組みで、1ヶ月の繰下げで0.7%増額され、最長75歳まで10年繰り下げると84%が増額されます。増額率は生涯適用され、最高84%増額された年金をずっと受け取ることが可能です。
 
ただし、繰下げ受給の選択がお得かどうかは、人によって異なるため注意が必要です。
 
繰下げ受給をすると受給開始以降は常に増額された金額を受け取れますが、受け取るまでの期間の年金収入は0円です。受給開始したあとは65歳からの受給総額にどんどん追いついていって途中で逆転しますが、逆転するまでに亡くなると損をしてしまいます。
 
何歳まで生存できるかは事前には分からないため、繰下げ受給の選択が正解だったかは実際に受給を始めて65歳からの受給総額を超えるまでは分かりません。
 
人によって年金の受給額や余命は異なるため、「平均的な受給額と平均余命」で大まかな損益分岐点を知っておくことで繰下げ受給をするか否かの判断がしやすくなるでしょう。
 
では、年金を受給し始める年齢として「65歳」「70歳」のどちらがおすすめなのでしょうか?
 

平均余命を考えると男女とも65歳から受給するより70歳まで繰り下げた方が期待値は高い

厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」によれば、男性の平均寿命は81.09歳、女性は87.14歳です。
 
実際に何歳まで生きられるかは個人ごとに違い、また事前に分かるものでもありません。ここでは、平均寿命まで生きると仮定したケースを解説します。
 
65歳から年金受給を始めたときの受給総額を、70歳から繰下げ受給した人の受給総額が追い抜くのは、おおよそ「81歳」です。81歳まで生きた場合は、70歳から繰下げ受給したほうがお得ということになります。
 
男性の平均余命81.09歳を考えると65歳からの受給でも70歳からでも期待値はさほど変わりませんが、女性は70歳からの受給のほうが有利です。
 
男性についても、平均寿命がどんどん長くなっていることを考えると、いまの現役世代の人が年金を受け取り始めるころには、70歳からの受給の方がお得になる可能性が高くなるでしょう。
 

まとめ

何歳まで生きるのかは人によって異なり、事前に寿命を知ることはできません。何歳から年金を受け取るのがお得かを明確に判断することは不可能ですが、平均余命からお得なタイミングをある程度予想することはできます。
 
現状の平均余命では男性は65歳からの受給でも70歳からの受給でも期待値は大きく変わらず、女性は70歳からの受け取りのほうが得する可能性が高いです。
 
男性も女性も平均寿命がどんどん長くなっているため、現役世代の方が年金を受け取り始める頃には、70歳から受給し始めるほうがお得になる可能性が今よりも高くなるでしょう。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
厚生労働省 令和5年簡易生命表の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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