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夫が急に「月額2万円」の生命保険に加入しました。わが家は「貯蓄1000万円」があり、いざというときも遺族年金があれば大丈夫だと思うのですが、本当に必要なのでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月9日 10時0分

夫が急に「月額2万円」の生命保険に加入しました。わが家は「貯蓄1000万円」があり、いざというときも遺族年金があれば大丈夫だと思うのですが、本当に必要なのでしょうか…?

生命保険に加入していると、万が一の時のリスクに備えることができます。しかし、毎月の保険料の支払いが発生するため、生活が厳しくなる可能性もあります。   貯蓄や遺族年金がある場合、月に数万円の生命保険を契約することを無駄と感じることもあるかもしれません。実際に無駄なのかどうか、本記事で解説します。

遺族年金の種類

遺族年金にもいくつか種類がありますが、主に「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」が挙げられます。それぞれで支給要件が定められており、配偶者が亡くなったからといって必ずしも全て支給されるとは限りません。
 

遺族年金の支給要件

「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」それぞれの支給要件を見ていきましょう。まず、「遺族基礎年金」ですが、妻が受け取るには、18歳未満の子ども(障害等級の1級または2級の場合、年齢の制限は20歳未満)がいることが条件です。
 
「遺族厚生年金」は次の1から5のいずれかの要件を満たしている人が死亡したときに、遺族に支給されます。


1.厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
2.厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡したとき
3.1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている人が死亡したとき
4.老齢厚生年金の受給権者であった人が死亡したとき
5.老齢厚生年金の受給資格を満たした人が死亡したとき

例えば、夫が自営業者で子どもがいない場合、残された妻は「遺族基礎年金」の受給はできません。ちなみに、遺族厚生年金の加算給付の1つである「中高齢寡婦加算」がありますが、妻の年齢が40歳以上65歳未満で要件を満たす場合しか受け取れません。
 
貯蓄が1000万円あるとしても、自分の生活水準や家族の状態、夫のこれまでの働き方などによっては、遺族年金だけでなく生命保険に入っていたほうが良い場合もあるでしょう。
 

生命保険に加入する必要性が高い人

生命保険に加入すると毎月の保険料は発生しますが、保険料を払っても加入する必要性が高い人はいます。
 
例えば、自営業者やフリーランスの人は会社員に比べて公的保障が手薄なため、個人での生命保険の必要性が高くなります。自営業者やフリーランスの人は国民年金のみに加入していますが、「遺族基礎年金」は子どもがいないと支給はありません。
 
万が一の際には公的保障だけでカバーができない場合も考えられるでしょう。また、貯蓄が少ない人も生命保険の必要性は高いといえます。反対に、万が一のことがあっても貯蓄で完全にまかなえる場合、生命保険でカバーしなくても良いでしょう。
 
ほかにも、夫婦どちらか一方のみの収入で家計を支えている場合にも、生命保険の必要性は高くなります。
 

遺族年金は見直しが議論されている

正式決定ではありませんが、遺族年金については制度の変更が議論されています。現在の遺族厚生年金では、30歳を超えた妻で子どもがいない場合、再婚などの失権事由に該当しなければ、夫の分の遺族厚生年金を無期限で受給可能です。
 
しかし、議論の中では30歳から60歳までの場合でも5年間の有期給付に変更する案が出ています。確定ではありませんが、今後の遺族年金の動向にも注目しておきましょう。
 

まとめ

「遺族年金」は公的な保障として頼りになる制度ですが、人によっては支給されなかったり、支給金額で今後の生活をカバーできなかったりする場合もあります。
 
生命保険への加入が無駄かどうかは、対象となる人の働き方や貯蓄、家族の就業状況などによるため、一概には言えません。万が一の際にどうなるのかをシミュレーションしたうえで、加入が無駄かどうか判断しましょう。
 

出典

日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
厚生労働省 遺族年金制度等の見直しについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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