令和で使える日本のお札は何種類ある? それぞれの特徴を解説!
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月18日 3時10分
日本ではさまざまな種類のお札が日常的に使用されています。現行通貨は種類ごとに独自のデザインや特徴が盛り込まれており、日本の文化や歴史を反映したものが多く存在します。 本記事では、令和でも使える日本のお札の種類について詳しく解説します。
2024年発行の新紙幣:偽造防止技術とデザインの進化
新紙幣は、約20年ごとに発行されており、今回は2024年7月3日に発行が開始しました。新デザインでは、1万円札に「渋沢栄一」、5000円札に「津田梅子」、1000円札に「北里柴三郎」が描かれています。紙幣の刷新には、使いやすいデザインを取り入れつつ、偽造防止対策を強化するという目的があります。
偽造防止技術として注目されているのが「高精細すき入れ」です。「すき入れ」は、紙幣を光にかざすと肖像などが浮かび上がる技術で、「すかし」とも呼ばれています。
従来は肖像のみが浮かび上がっていましたが、新紙幣では背景に小さな菱形模様が連続して描かれるなど、高度な技術で構成されているため、複製はさらに困難になりました。また、紙幣としては世界初の「3Dホログラム」も新たに採用されています。
現在発行されている小銭やお札
現在発行されている小銭やお札は表1の通りです。
表1
小銭やお札の種類 | 発行開始日 |
---|---|
1万円券 | 渋沢栄一:令和6(2024)年7月3日 福沢諭吉:平成16(2004)年11月1日 |
5000円札 | 津田梅子:令和6(2024)年7月3日 樋口一葉:平成16(2004)年11月1日 |
2000円札 | 平成12(2000)年7月19日 |
1000円札 | 北里柴三郎:令和6(2024)年7月3日 野口英世:平成16(2004)年11月1日 |
500円貨 | 令和3(2021)年 |
100円貨 | 昭和42(1967)年 |
50円貨 | 昭和42(1967)年 |
10円貨 | 昭和34(1959)年 |
5円貨 | 昭和34(1959)年 |
1円貨 | 昭和30(1955)年 |
出典:日本銀行「現在発行されている銀行券・貨幣」より筆者作成
現在発行されている1万円、5000円、2000円、および1000円の日本銀行券は、法定通貨として無制限に使用することが認められています。
日本の紙幣に使用されている複雑な色合い
現在の紙幣には、それぞれ20色以上の色が使用されています。1万円札は表面に13色、裏面に7色、5000円札と1000円札も同様に表13色・裏7色で構成されています。2000円札に関しては、表に15色、裏に7色です。
これらの紙幣には、複雑で微妙な色合いが採用されています。明るく鮮やかな色を避けているのは、カラーコピー機やスキャナなどでの複製を防ぐためで、再現が難しいデザインにすることで偽造防止対策を強化しています。
発行されていないが使用可能な紙幣
日本銀行券は、1885年(明治18年)に発行された「1円券」(大黒天像、通称:大黒札)から数えて、これまでに53種類が登場していますが、そのうち31種類は法的な通用力を失っています。
現行の紙幣を除くと、現在も使用可能な日本銀行券は表2の通りです。
表2
発行年 | 券種 | 肖像・図案 |
---|---|---|
1885年(明治18年) | 1円券 | 大黒像 |
1889年(明治22年) | 1円券 | 武内宿禰 |
1943年(昭和18年) | 1円券 | 武内宿禰 |
1946年(昭和21年) | 100円券 | 聖徳太子 |
10円券 | 肖像なし | |
5円券 | 肖像なし | |
1円券 | 二宮尊徳 | |
1950年(昭和25年) | 1000円券 | 聖徳太子 |
1951年(昭和26年) | 500円券 | 岩倉具視 |
50円券 | 高橋是清 | |
1953年(昭和28年) | 100円券 | 板垣退助 |
1957年(昭和32年) | 5000円券 | 聖徳太子 |
1958年(昭和33年) | 1万円券 | 聖徳太子 |
1963年(昭和38年) | 1000円券 | 伊藤博文 |
1969年(昭和44年) | 500円券 | 岩倉具視 |
1984年(昭和59年) | 1万円券 | 福沢諭吉 |
5000円券 | 新渡戸稲造 | |
1000円券 | 夏目漱石 |
出典:日本銀行「その他有効な銀行券・貨幣」より筆者作成
日本の紙幣は時代ごとのデザイン変更とともに、偽造防止技術を強化し続けています。
現行の紙幣が7種類、現在も使用可能な紙幣は18種類
現在も使用可能な紙幣は現行のものを除いても18種類あり、それぞれ日本の歴史や文化を反映しています。古い紙幣でも法的通用力があれば使用可能であり、1885年発行の「1円券(大黒像)」から1984年の福沢諭吉の1万円札まで幅広く存在します。
日本の通貨は時代とともに進化し、デザインの刷新や技術の導入によって安全性と利便性を向上させているというわけです。
出典
政府広報オンライン 2024年7月3日、新しいお札が発行!
日本銀行 現在発行されている銀行券・貨幣
国立印刷局 お札に関するよくあるご質問
日本銀行 その他有効な銀行券・貨幣
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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