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日本人の有休取得率はどれくらい? 「休める空気がない」と感じている人は多い?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月21日 7時40分

日本人の有休取得率はどれくらい? 「休める空気がない」と感じている人は多い?

日本の労働者にとって、有給休暇は大切な権利の1つです。しかし、有給休暇を取得したいと考えていても、希望通りにいかないと感じている方は少なくないでしょう。   本記事では日本人における有給休暇の取得率について解説します。

有給休暇とは?

有給休暇とは、労働者の心身の疲労回復やプライベートとのバランスを図ることを目的として、会社から付与される休暇のことです。一般的には有給休暇や有休と呼ばれますが、正式名称は年次有給休暇です。有給という名前の通り、賃金を受け取りながら休める点が最大の特徴といえます。
 
有給休暇には付与条件があり、雇用日から6ヶ月以上が経過していることと、全労働日の8割以上出勤していることです。したがって、フルタイム労働であれば、入社から半年ほどで有給休暇が付与されます。雇用形態は関係ないため、正社員ではないアルバイトやパートでも有給休暇が付与されるため、取得可能です。
 
有給休暇の付与日数は勤続年数により異なり、初めて付与される半年目で10日、以降は1年ごとに付与日数が1日追加されることが一般的です。つまり、入社から1年と半年後には11日の有給休暇が付与されます。これはフルタイム労働のケースであり、短時間労働の場合は付与日数が異なることがあります。
 
2019年4月より、有給休暇の取得が義務化されました。年間で10日以上の有給休暇が付与される場合、年間で5日間の取得を促すものです。
 

有給休暇でもらえる賃金はいくら?

有給休暇によって支払われる賃金の計算方法として、一般的なのは2種類ですが、どの計算方法を採用するかは会社により異なります。就業規則に記載されているケースが多いため、確認しておくとよいでしょう。
 
最も一般的な計算方法は、通常勤務と同じ賃金を支払うパターンです。所定の労働時間、つまり1日勤務した場合に支払われる賃金と同じ金額を受け取れます。有給休暇といえば、この計算方法をイメージされる方は多いでしょう。
 
シフト制など、日によって労働時間が異なる場合には、平均賃金を支払うケースもあります。有給休暇の取得日によって、受け取れる賃金の差を生まないようにするためです。
 
直近3ヶ月間の賃金総額から3ヶ月間の総暦日数を割った金額か、3ヶ月間の賃金総額から労働日数を割ったものに60%をかけたもののうち、高い方を平均賃金とします。
 
基本的には、通常勤務と同じ賃金を支払う方が金額は高くなりますが、残業代や歩合給の割合が多い場合は平均賃金で計算する方が高額になることもあります。
 

日本人における有給休暇取得率

厚生労働省が実施した調査によると、令和5年の1年間における有給休暇の平均付与日数は17. 6日となっています。このうち、平均取得日数は10.9日で、平均取得率は62.1%です。前年の取得率は58.3%であり、平成30年頃より継続的に上昇しています。
 
ただし、事業形態や業界などによって、有給休暇の取得率には差が生まれています。複合サービス事業や電気・ガス・熱供給・水道業では平均取得率が70%を超えていますが、宿泊業や飲食サービス業では50%を下回っていることがわかりました。
 
有給休暇に関する意識調査によると、回答者の半数ほどは「有給休暇を取得しづらい」と回答しています。そのうち、30%以上は職場に休める空気がないことを理由に挙げています。自身が休むことによって他人の負担が多くなることへの懸念や、上司や同僚などが有給休暇を取らないことも、有給休暇を取得しづらいと感じる理由となっているようです。
 

有給休暇の平均取得率は62.1%

厚生労働省によると、日本人の有給休暇取得率の平均は62.1%で、平均取得日数は10.9日とされています。平均取得率は年々上昇していますが、有給休暇に関する意識調査では取得のしづらさを感じている人が多い結果となりました。
 
取得のしづらさを感じている人のうち、最も多くの割合を占める30%以上は休める空気がないことを理由に挙げています。
 

出典

厚生労働省 令和5年就労条件総合調査の概況P6
株式会社マイナビ 有休を取得しづらい理由~
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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