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将来のために、20代のいまのうちから「毎月5万円」を貯蓄に回そうと思います。タンス預金ではなく「NISA」にするといくら得しますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月22日 5時30分

将来のために、20代のいまのうちから「毎月5万円」を貯蓄に回そうと思います。タンス預金ではなく「NISA」にするといくら得しますか?

20代になり就職をすると、将来に向けて少しずつでも貯蓄をしたいと考える方もいるでしょう。将来のための資産形成では、NISAの活用も方法のひとつです。NISAでは、うまく運用できれば60歳のときには収益が元本の2倍近くになる可能性もあります。   また、NISA以外でも貯蓄をするコツが分かれば、より多くの将来に向けた資金を作れるでしょう。今回は、20代からNISAで毎月5万円を投資したら積立総額の目安はいくらになるのか、また20代の貯蓄などについてご紹介します。

20代から毎月5万円をNISAで投資するといくらくらいになる?

今回は、以下の条件でNISAを活用して投資したときの金額シミュレーションを行います。
 

・想定利回り(年率)3%
・毎月5万円積立
・積立期間は20~60歳までの40年間

 
金融庁が公開している「つみたてシミュレーター」によると、条件を基に60歳まで積み立てをしたときの運用収益は2230万円、元本は2400万円の合計4630万円です。タンス預金のみで貯金をすると「5万円×12ヶ月×40年」で2400万円のみなので、積み立てたほうが約2倍多く貯蓄できる計算になります。
 
また、利回りを変更すると貯蓄額はさらに増えるでしょう。想定利回り別の積立金額は表1の通りです。
 
表1

積立総額
想定利回り 40歳時点(20年後) 50歳時点(30年後) 60歳時点(40年後)
3% 1642万円 2914万円 4630万円
5% 2055万円 4161万円 7630万円
7% 2605万円 6100万円 1億3124万円

※筆者作成
 
ただし、利回りが大きいほど損失が発生するリスクも高まります。将来のための資産形成なら、人生設計も考えたうえで、許容できる範囲内の利率を選びましょう。
 

20代の貯蓄額はいくらくらい?

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、年間の手取り収入から貯蓄に回す割合は、20代だと「貯蓄しなかった」が30.8%と最も多い結果でした。つまり、69.2%の方は収入から貯蓄をしていることになります。なお、20代で手取り収入から貯蓄している方の貯蓄割合は平均18%です。
 
また、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」では都道府県、年齢階級別の平均収入が記載されています。東京都の25~29歳の場合、企業規模が10人以上の平均月収は31万5300円、年間賞与やその他特別給与は67万2000円でした。つまり、20代後半の年収目安は「31万5300円×12ヶ月+67万2000円」で445万5600円です。
 
手取りは全体の80%程度といわれるため、年収目安の80%である356万4480円が手取りの目安になります。もし「家計の金融行動に関する世論調査」の結果のように、356万4480円から18%を貯蓄に回したとすると、年間の貯蓄額は約64万1606円になります。
 
5万円を12ヶ月貯蓄すると60万円なので、1年では目安よりは少ない結果です。しかし、NISAの積み立てではうまくいけば徐々に資産が増えていくので、同年代より多く貯蓄ができる可能性もあるでしょう。
 
ただし、東京都以外の地域によっては平均月収などが変わるため、平均貯蓄額も異なります。
 

効率よく貯蓄する方法

NISAを活用する以外にも、貯蓄をするコツはあります。まずは、無駄遣いを減らしましょう。家計簿をつけて、毎月の収支を把握することが大切です。収支を比較して、食費や水道光熱費などが多い場合は、節約できる可能性があります。ただし、生活に影響が出るような無理な節約はやめましょう。
 
また、クレジットカードを始めとするキャッシュレス決済は、独自のポイントが貯められるものもあります。ポイントや特典を活用すると、支出が減らせるかもしれません。
 
貯蓄したい金額を全額NISAに回すと、大きな出費が発生した際にNISA口座から取り崩さなければならないケースも考えられます。NISA用として基本的に手を付けない貯蓄と、何かあったとき用に取り出せる通常の貯蓄とで分けたほうがよいでしょう。
 

利回り3%だと60歳で4630万円の資産形成ができる可能性がある

金融庁の「つみたてシミュレーター」によれば、もし20~60歳までの40年間、毎月5万円ずつ運用をすると、利回り3%で4630万円まで資産を増やせる可能性があります。利回りを増やせば資産がさらに増えることも考えられますが、リスクも大きくなる点に注意が必要です。
 
また、より効率よく貯蓄をしたいときは、日々の生活費に無駄がないかチェックしましょう。可能であれば食費や水道光熱費などを節約することで、さらに貯蓄に回す金額を増やせます。ただし、節約をするときは無理のない範囲で行いましょう。
 

出典

金融庁 つみたてシミュレーター
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号8 年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別 表番号1 都道府県、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 東京・神奈川 タブ(東京)産業計
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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