「給与天引き」で貯めようと決めたのに、いろいろなものが値上げで生活費が足りなくなり預金を下ろしてしまいます。どうやって貯めたらいいですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月26日 9時20分
給与天引きで計画的に預金を始めたものの、最近の物価上昇や生活費の増加により、思うように貯蓄ができないという声が多く聞かれます。生活費が足りず、せっかくためたお金を引き出さざるを得ない状況に陥る方も少なくありません。では、どのようにして貯蓄を続ければよいのでしょうか。 今回は、預金を切り崩さずにため続ける具体的な対策について紹介します。
以前よりも支出が増えた項目・支出を控えている項目は?
物価が上がり生活に困っている方は多くいるでしょう。株式会社ネオマーケティングが全国の20歳以上の男女のうち、有職者である1000名を対象にした「マイナス金利に関する調査」によると、直近1年程度で物価の上昇を感じたという人は全体の95%です。同調査による、家庭で以前よりも支出が増えた項目・支出を控えている項目それぞれのトップ3を表1にまとめました。
表1
支出が増えた項目 | 支出を控えている項目 | |
---|---|---|
1位 | 食費(71.3%) | 食費(36.5%) |
2位 | 光熱費(57.1%) | 衣服費(29.9%) |
3位 | 交通費(37.7%) | 飲食費(28.2%) |
※株式会社ネオマーケティング「マイナス金利に関する調査」を基に筆者が作成
支出が増えた項目・支出を控えている項目はどちらも「食費」がトップです。
支出が増えた項目としては、「食費」が71.3%と他の項目を圧倒してトップとなり、「光熱費」が2位、「交通費」が3位となっています。一方、支出を控えている項目としては、「食費」の次に「衣服費」、次いで「飲食費」となりました。
どうやってお金をためる?
物価高が気になるこのご時世で、どのようにお金をためればいいのでしょうか。ここでは具体的な対策についてみていきましょう。
家計の収支を見える化する
家計の収支を把握することは、貯蓄を効率的に進めるための第一歩です。家計簿を用いて家計の収支を見える化しましょう。収入と支出のバランスを把握することで、どの支出を見直して節約すればいいのかが、分かりやすくなります。
また、近年増加傾向にあるクレジットカードなどのキャッシュレス決済では、何にいくら使ったのか出費が見えづらくなっているため、家計簿にまとめてしっかり管理していきましょう。
必要な支出と不要な支出を見極める
家計の支出は、固定費と変動費に分けることができます。固定費とは家賃や光熱費、通信費などの毎月一定の金額を支払う支出のことです。一方、変動費は食費や交通費、娯楽費などの毎月の支払いが変動する支出のことを指します。この二つの支出を整理し、必要な支出と不要な支出を見極めることが大切です。
家計の支出の見直しをする際は、固定費から見直すことをおすすめします。固定費は日々の行動や選択に関係なく定期的にかかる支出です。そのため、一度見直して節約できれば、少額でも長期で見ると節約効果が高く、結果的に大きく支出を減らすことができます。
収入を増やす
収入を増やせれば、おのずと手元にお金が多く残り、以前よりも生活費に余裕ができるでしょう。収入を増やす方法は以下のようなものがあります。
●現在勤めている会社で昇進して昇給を目指す
●今よりも給与額の高い会社に転職する
●副業を始める
●週末起業する
資産運用を検討する
預金だけでなく、資産運用を通じてお金を増やす方法もあります。資産運用とは、自分が働いて得たお金の一部を投資に回してそのお金に働いてもらうことを目指す行為です。安心かつ確実に増やす方法として一般的に選ばれている運用方法は以下のようなものがあります。
●投資信託
●iDeCo
●NISA
資産運用のリスクを理解し、自分に合った運用方法を選びましょう。
収支状況を把握することで貯蓄方法が見えてくる
生活費が足りなくなり預金を引き出さざるを得ない状況は、多くの人が直面する課題です。まずは自身の収支状況を把握し、支出を控える、収入を増やすといったことを頭に入れ、適切な対応を講じることで、無理なく貯蓄を続けることができます。
貯蓄の目的を明確にし、自分に合った方法をみつけて計画的に貯蓄を進めましょう。少しずつ改善を積み重ねることで、将来の安心につながる資産を築くことができるのではないでしょうか。
出典
株式会社ネオマーケティング マイナス金利に関する調査
ゆうちょ銀行 未来のレッスン 家計管理・資産運用編
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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