年始のコンサートに急用で行けなくなったので、チケットを誰かに売りたいです。「転売」って禁止されているのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月26日 5時10分
急用や病気などで、せっかく当たったコンサートに行けなくなった経験をした方もいるのではないでしょうか。近年、チケットの高額転売が問題視されていますが、事情があって他人に売る行為も禁止されているか気になる方もいるでしょう。 そこで、チケット不正転売禁止法に該当する行為とやむを得ずコンサートに行けなくなった場合の対応方法をご紹介します。
コンサートのチケットを誰かに売るリスク
コンサートにやむを得ず行けなくなった場合、誰かにチケットを売るのはリスクがあると考えられます。というのも、2019年から、チケットの高額転売などを防ぐために「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(略称:チケット不正転売禁止法)」が施行されているからです。
チケット不正転売禁止法に該当する場合としない場合があるため、法律に触れる行為を確認したうえで、コンサートのチケットを誰かに売るリスクをご紹介します。
チケット不正転売禁止法に該当するおそれがある
政府広報オンラインによれば、チケット不正転売に該当する行為は以下の通りです。
●興行主の事前の同意を得ていない
●反復継続の意思があり、お金を得て権利を譲り渡す
●興行主などの販売価格より高額で売る
●特定興行入場券を転売する
上記を満たした場合、チケット不正転売禁止法に違反したと判断されます。
仮にチケットを高額で転売してチケット不正転売禁止法違反に該当した場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方が科されます。チケットの不正転売は違法であり、重い罰則もあるため、絶対にしてはいけません。
トラブルとなるケースがある
上記より、コンサートに行けなくなったことを理由に、もとの販売価格以下でチケットを販売する行為は違法にはならないと考えられます。
しかし、コンサート会場で本人確認が行われる際は、チケットの名義人と参加する人物が異なるため、チケットが無効となり入場ができなくなるおそれがあります。また、SNSなどでチケットを譲った場合、お金が支払われないリスクもあります。
そのため、急用などでコンサートに行けない場合は仮に定価であっても、個人間でチケットを売る行為は危険です。適切な方法で対応した方がチケットは無駄にならないでしょう。
急用・急病などでコンサートに行けない! 対応方法はあるのか
病気や急な事情でコンサートに行けない場合、以下の3つの対応方法が検討できます。
対応方法1:正規のリセールサービスの活用
誰でも対応できる方法として、正規のリセールサービスの活用が挙げられるでしょう。アーティストが公式サイトなどでリセールに関する情報を記載している場合は、購入したチケット会社などで対応してもらえます。
ただし、リセールの期間は一般的に公演日の前日までとなっており、当日の対応は困難です。前日までに予定などが入って行けないと分かった場合は、早めにリセールサービスを活用しましょう。
また、チケット購入時にリセール対象の公演であっても、主催者の意向などによってリセール対象外となる場合もあるようなので、注意が必要です。
対応方法2:保険に加入
万が一コンサートに行けないときに備えて、保険に加入する方法です。ある保険会社では、やむを得ずイベントやコンサートなどに参加できなかった場合に、チケット代金を補償する保険を提供しています。例えば、7000円のチケットであれば950円で加入できるようです。
しかし、保険によっては全チケット販売会社が対象となっていない場合もあるでしょう。対象が限られる可能性もあるため、事前の確認が必要です。
対応方法3:クレジットカードの補償制度の利用
コンサートなどに行けなくなった場合のキャンセル費用などを補償するサービスが設けられているクレジットカードもあります。例えばあるクレジットカードでは、病気や出張でコンサートに行けなくなった際に自己負担額「1000円」または「キャンセル費用の10%に相当する額」のいずれか高い金額で、一定額まで費用を補償するサービスを導入しています。
ただし、該当するのは対象のクレジットカードで支払った場合のみです。前述の保険と同様に、対象者が限られるため、急用や病気でコンサートに行けない際はリセールサービスの確認からするとよいでしょう。
コンサートのチケットはどのような事情があっても勝手に売る行為はリスクを伴うため対応方法を確認しよう
チケット不正転売禁止法は、興行主の同意を得ずに、反復継続の意思を持って定価よりも高額で特定興行入場券を販売する行為を禁じる法律です。違法な転売行為を行えば、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方が科せられるため、絶対に行ってはいけません。
一方で、チケット不正転売禁止法では、原則として定価で友人や家族にチケットを販売することは違法としていません。とはいえ、コンサート会場では本人確認などを行っており、チケットを正規で購入した人物ではないと判断されればコンサートの参加は不可能となる場合もあるでしょう。
そのため、リセールサービスや万が一の際のチケット保険を活用し、正しい方法で行けなくなったコンサートのチケットを譲りましょう。特にリセールサービスは一般的にコンサートの前日まで対応できるため、落選したけれどコンサートに行きたいという方にチケットを届けられる可能性があります。
ぜひ正しい対応方法で高価なチケットが無駄にならないようにしてください。
出典
政府広報オンライン チケットの高額転売は禁止です!チケット不正転売禁止法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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