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春から息子が大学生になり一人暮らしを始めます。「毎月5万円」の仕送りが限界なのですが、足りるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月9日 4時40分

春から息子が大学生になり一人暮らしを始めます。「毎月5万円」の仕送りが限界なのですが、足りるのでしょうか?

「新年度から一人暮らしを始める子どもに仕送りをしたい」と考える親もいるでしょう。仕送りの金額はいくらくらいが一般的なのか気になるところです。しかし、仕送りできる金額の上限は家庭によって異なります。   そこで本記事では、統計の資料を基に「仕送りの平均額」を解説します。一人暮らしを始めるときにかかる費用についても紹介しますので、子どもが一人暮らしを始めるご家庭は、ぜひ参考にしてください。

学生への仕送り金額、月の平均額は7万9000円

株式会社日本政策金融公庫が「64歳以下の男女、かつ、高校生以上の子供を持つ保護者」を対象に行った「教育費負担の実態調査結果」によると、自宅外への仕送り額(令和3年度)の年間平均額は95万8000円、月額で7万9000円です。令和2年度の年間平均額90万3000円と比べると、5万5000円増加しています。
 
令和3年度の「自宅外通学者への年間仕送り額」の金額分布割合を、表1にまとめました。
 
表1

仕送り金額 割合
0万円 10.0%
0万円超50万円未満 13.9%
50万円以上100万円未満 33.1%
100万円以上150万円未満 28.7%
150万円以上200万円未満 11.7%
200万円以上 2.6%

出典:株式会社日本政策金融公庫「令和3年度『教育費負担の実態調査結果』」を基に筆者作成
 
最も多いのは、50万円以上100万円未満の33.1%で、1ヶ月あたりで計算すると約4万円~8万円の仕送り額になります。次に多いのは100万円以上150万円未満の28.7%で、1ヶ月あたり約8万円〜約13万円の仕送り額となっています。
 
一方で、仕送りをしていない世帯が10%いることも分かりました。
 

一人暮らしを始めるときに必要な費用は?

一人暮らしを始めるにあたって必要な費用は、家を借りるための費用や家具や家電の購入費などがあります。
 
同資料によると、自宅外通学を始めるにあたって、一人当たり平均38万7000円(令和3年度)かかるとされています。おもに、アパートの敷金や家財道具の購入費などですが、かかる費用はこれだけではないでしょう。
 
大きな費用の一つに、引っ越し費用があります。引っ越し費用は、荷物の量や移動距離によって料金は異なり、3月4月は需要が増えるため通常よりも料金が高くなってしまうケースが考えられます。
 
少しでも節約したいなら、自分でレンタカーを借りたり、知人に手伝ってもらったりするなどの工夫が必要でしょう。細かな荷物は自分で運び、大きな荷物だけを運搬してもらう手段もあります。
 
また、洗濯機や冷蔵庫などの家電製品は、高機能なものを選ぶと高額になりやすいため、必要な機能をあらかじめ洗いだしておくといいでしょう。新品にこだわりがなければ、フリマアプリや中古品などから購入すると、費用をおさえられるかもしれません。
 

一人暮らしの1ヶ月の生活費は?

総務省統計局によると、単身世帯の1ヶ月の平均支出は約16万8000円です。主な内訳を表2にまとめました。
 
表2

支出項目 金額
食費 4万2049円
住居 2万3799円
光熱・水道 1万3045円
家具・家事用品 5760円
被服及び履物 4447円
保健医療 7367円
交通・通信 2万1654円
教養娯楽 1万8794円
その他の消費支出 3万704円
合計 16万7619円

出典:総務省統計局「家計調査/家計収支編 単身世帯 詳細結果表(2023年)」を基に筆者作成
 
この金額はあくまでも全年代を対象とした統計によるものです。学生の場合、平均より安くおさえられる項目があるかもしれません。とはいえ、毎月約16万前後の費用がかかる可能性があることは想定しておきましょう。
 
5万円の仕送り後に不足する分をどのように補うかは、家族との相談が必要です。奨学金の制度を利用したり、学業に支障のない範囲でバイトをしたりするなどを検討しましょう。
 

月の仕送りが「5万円」は平均額と比べると低いが、最も多い割合の層には含まれる

月の仕送りが「5万円」は、年間平均額である7万9000円から比べると少し低いですが、割合が最も多かった50万円〜100万円未満の層には含まれます。この情報から、月5万円の仕送りは際立って少ないというわけではないようです。
 
ただし、単身世帯の支出は約16万円かかるという統計データもあります。仕送りで不足する分をどのように補うのか、家族での相談が必要でしょう。
 
また、一人暮らしを始めるにあたりの初期費用として、約40万円かかるというデータもあります。引っ越し方法を工夫したり、家電製品の機能を厳選して選んだりすると節約できる可能性があるため、なるべく初期費用をおさえられるよう調べてみましょう。
 

出典

株式会社日本政策金融公庫 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~ (10、11ページ)
総務省統計局 家計調査/家計収支編 単身世帯 詳細結果表 表番号2(2023年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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