リバースモーゲージ、金融機関vs社協。どう違うの?

ファイナンシャルフィールド / 2019年5月28日 9時30分

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リバースモーゲージの基本的なしくみは、自宅(土地)を担保に生活資金を借り入れ、借り受けた本人の死亡後または融資期間終了時に、担保となっている自宅(土地)を処分して、借り入れた資金の返済をおこなうものです。   リバースモーゲージには、民間の金融機関が扱っているものと社会福祉協議会(社協)が扱っているものがあります。  

金融機関のリバースモーゲージ

リバースモーゲージの最大のメリットは、自宅を売却せずに現金化でき、自宅を担保に資金の借り入れをした後も長年住み慣れた自宅に住み続けられる点にあると言えます。
一方、リバースモーゲージには、長寿化・金利上昇・不動産価値下落の3大リスクがあります。
 
金融機関のリバースモーゲージは、扱っている金融機関によって、利用できる地域、契約できる年齢や収入などの条件が異なります。
 
例えば、利用できる方は、契約時の年齢が満55歳以上の方、1都3県に自宅を保有する方、自宅で夫婦2人暮らしまたは1人暮らしの方、安定かつ継続した収入が見込める方(年金収入など)などです。認知症の場合は契約できません。
 
資金使途は、事業性資金や投資資金でなければ基本的に自由です。利用可能額は融資極度額の50%以内などです。対象となる自宅は一戸建てが一般的ですがマンションを対象とする金融機関もあります。
 
資金の借入方法は、一度にまとまった資金を借りる方法や毎月一定額を借りる方法などがあります。金利は短期プライムレート(基準金利)+年2.0%の変動金利などです。
 
利息の支払い方法は、毎月返済していく方法や契約者の死亡後にまとめて支払う方法があります。金利上昇のリスクを考えた場合、毎月、利息を返済していくのが安心です。
 
借入金の元金は契約者の死亡後相続人が一括して返済します。返済の原資は自宅の売却資金又は手許資金で行います。また、代物弁済できる金融機関もあります。契約者が死亡後に配偶者がいる場合は条件次第で配偶者が契約を引き継ぐことも可能です。
 

社会福祉協議会のリバースモーゲージ

社会福祉協議会のリバースモーゲージには、「不動産担保型生活資金」と「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」の2つがあります。
 
「不動産担保型生活資金」から見ていきます。金融機関のリバースモーゲージと異なり、利用できるのは市区町村税の非課税世帯などの低所得世帯です。
 
貸付限度額は居住用不動産(土地)の評価額の70%です。評価額は、原則、概ね1,500万円以上である必要があります。マンションなどの集合住宅は対象外です。
 
1月あたり30万円以内を3か月ごとにまとめて借り受けます。利子は年利3%または毎年4月1日時点の長期プライムレートのいずれか低い利率となっています。
 
借受人の死亡時または貸付元利金が貸付限度額に達するまで借り受けることができ、借受人の死亡後、借受人の相続人または連帯保証人が貸付金及び利子の返済をします。生活保護世帯は、次の「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」を利用します。
 

要保護世帯向け不動産担保型生活資金

要保護世帯向け不動産担保型生活資金は、生活保護申請者及び現に生活保護を利用している方が利用できます。
 
本人(及び配偶者)が65歳以上であること、居住用不動産の資産価値が500万円以上であること、居住用不動産に賃借県権等の利用権や抵当権等の担保権が設定されていないことが条件です。
 
生活資金として毎月一定額(当該世帯の生活扶助費の1.5倍の額から世帯の収入充当額を差し引いた額)を借り受けます。
 
限度額は戸建ての場合は評価額の7割、マンションの場合は評価額の5割です。借受人の死亡時または貸付元利金が貸付限度額に達するまで借り受けることができます。利子は年利3%または毎年4月1日時点の長期プライムレートのいずれか低い利率となっています。連帯保証人は不要です。
 
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー
 
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