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若い世代も意外と利用! 金利上昇で再び魅力が高まる「定期預金」

Finasee / 2024年8月14日 19時0分

若い世代も意外と利用! 金利上昇で再び魅力が高まる「定期預金」

Finasee(フィナシー)

金利引き上げ後も「預金金利を確認していない」人がなんと6割超も

今年3月に日銀がマイナス金利を解除し、政策金利を引き上げました。日銀は一般の銀行とお金の貸し借りを行っており、その際の金利(政策金利)を動かすことで世間の金利に影響を与えることができます。マーケットでは大きなニュースになりましたが、世間ではどれくらい知られているのでしょうか。調査は東京スター銀行が全国20代~60代の男女1000人に質問。結果、マイナス金利政策の解除により政策金利が引き上げられたことを知っていると回答した人は65%でした。

政策金利が引き上げられれば、普通預金や定期預金の金利も影響を受けます。しかし調査結果では、普段使っている銀行の預金金利を確認していない人が65.9%にものぼりました。

なぜこれほど多いのでしょうか。調査では、預金金利を確認していない人にその理由を質問。結果「たいして金利が変わっていないと思うから」と回答した人が55.5%と半数を超えました。

図表1 普段使っている銀行の預金金利を確認していない理由

出典:東京スター銀行 「マイナス金利政策解除にともなう資産形成および定期預金に関する実態調査」みんながイメージする預金金利と実際の差は何と約250倍の場合も

「たいして金利が変わっていない」という回答もありましたが、そもそも現在の預金金利をみなさんどの程度知っているのでしょうか。調査では、2024年6月現在の都市銀行における1年満期の定期預金金利が何パーセントかを質問。

結果、「わからない」と回答した人が35.4%と最多。都市銀行における実際の1年満期の定期預金金利は0.025%ですが(2024年6月時点) 、それより低い金利を回答した人も半数近くに。金利の回答で最も多かったのは0.0001%で、実際と約250倍も差がついています。

1年満期の定期預金金利が1%を大きく下回ったのは1995年以降のこと。30年近く低金利が続いたことで、もはや、「銀行の預金金利は0%と大して変わらない」という固定観念ができあがり、預金金利が上がると言われても実感がわかないのかもしれません。

図表2 2024年6月現在の都市銀行における1年満期の定期預金の金利は何パーセントだと思うか

出典:東京スター銀行 「マイナス金利政策解除にともなう資産形成および定期預金に関する実態調査」

 

定期預金を資産運用の選択肢と考える人は意外と存在

昔は定期預金にも存在感があり、たとえば1990年12月末の1年満期の定期預金金利はなんと年6.08%。しかし今の20代、30代は物心がついた頃から低金利。年代によって定期預金に対するイメージは違っていそうです。

調査では定期預金の利用経験を質問し、回答結果を年代ごとに集計。結果、利用経験がある(=「利用している」+「現在利用していないが、利用したことがある」)と回答した人は60代が85%と最多。50代、40代と続きます。

若い世代は定期預金に関心がないのでしょうか。調査では定期預金の利用意向を質問し、回答結果を年代ごとに集計。結果、「利用している」か「今後利用することを検討している」と回答した人は60代が67%と最多ですが、20代でも58%、30代でも51.5%と半数を超えました。資産運用の選択肢として定期預金を挙げる人は若い世代でも一定数いるようです。

図表3 年代別の定期預金の利用経験/年代別の定期預金の利用意向 

 出典:東京スター銀行 「マイナス金利政策解除にともなう資産形成および定期預金に関する実態調査」

 

最近は各社で定期預金の差別化も

若手も含めてなぜ低金利の今でも定期預金を利用、または検討しているのでしょうか。調査結果では、「元本保証のため安心して利用できる」と回答する人が42.7%と最多。やはり元本割れで含み損が出ない安全資産ならではの魅力に価値を見出す人が一定数存在するようです。

また同じ元本確保でも、普通預金より金利が高いことから「少しでも高い金利を得たいため」と回答する人も37.5%と2番目に多い結果に。資産運用といえば個別株などリスク資産を思い浮かべがちですが、リスク許容度(どれだけ投資のリスクを受け入れられるか)に応じて定期預金も組み合わせることで、より効率的な資産運用ができそうです。

最近は定期預金で差別化する銀行も出てきており、今後も利上げの可能性がある中、定期預金から目が離せませんね。

図表4 定期預金を利用または検討している理由

出典:東京スター銀行 「マイナス金利政策解除にともなう資産形成および定期預金に関する実態調査」

調査概要
調査主体:株式会社東京スター銀行
調査名称:マイナス金利政策解除にともなう資産形成および定期預金に関する実態調査  
実施時期:2024年6月1日~6月24日
調査対象:全国20~60代の男女1,000人
調査方法:インターネット調査
調査委託先:株式会社ジャストシステム
※図の構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計が必ずしも100%にならない場合があります

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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