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熟年離婚の割合は増加傾向。離婚を切り出されてからでは遅い…“愛想を尽かされる”前にすべき「大切なこと」

Finasee / 2024年9月2日 11時0分

熟年離婚の割合は増加傾向。離婚を切り出されてからでは遅い…“愛想を尽かされる”前にすべき「大切なこと」

Finasee(フィナシー)

北川 実さん(仮名、以下同)は、都内の大手企業に勤める年収1200万円の52歳男性です。同い年でパート勤めの妻と二人の子供がいましたが、長年の「亭主関白ぶり」に愛想をつかされ、子供の大学卒業を機に離婚されてしまいます。

そして離婚して1年後、孤独に耐えられなくなって婚活を始めたものの、男尊女卑的「トンデモ発言」を自然に発してしまい、うまくいきません。それどころか、お見合い相手からクレームを受けたり、結婚相談所のアドバイザーからも注意される始末。

そんな中、神崎舞さんという、外資系企業で働く年収800万円の43歳女性に一目ぼれしたのですが……「男尊女卑な言動」をやめた方がいいとズバリ指摘されます。

しかし今回ばかりは諦められなかった彼は、価値観のアップデートの約束をしました。

●前編:相手からはクレーム、結婚相談所からも注意…年収1200万円・50代婚活男性がお見合いの場で放った「トンデモ発言」

愛のなせるワザなのか…1カ月で“合格点”の変化をとげた

人が変わるのに、年齢は関係ないのかもしれません。

実さんは本気で「性格改善」に取り組みました。関係しそうな本や記事を読みあさり、アドバイザーにも教えを乞い、同僚や部下にまでダメな点の指摘をお願いしたそうです。次の舞さんとのデートまで、とにかく考えられる限り、寝る間も惜しんで改善に取り組んだといいます。

そうしておよそ1カ月後、改めて舞さんがデートに応じてくれました。この日は面接のように緊張したらしいのですが……終了間際、少しダメ出しをしながらも彼女は改善を褒めてくれたといいます。

「よくがんばりましたね。まだ少し気になるけれど、女性を、私を大事にしようとしてくださる姿勢は感じました。ぜひこれからも、よろしくお願いします」

その後もどうにか交際を重ね、最終的に二人は結婚しました。

なお、交際時には実さんの貯金のなさにもあきれられたそうです。そこで結婚後は、今まで会社で形だけやっていた資産形成に二人で取り組んでいるといいます。また彼女から家事や料理のいろはも教わり、今では一通りいっぱしにできるようになったそうです。他にも、彼女から“ダメ出し”はあるものの、不思議と喜んで聞き入れ、常に改善しているとのことでした。

「言われているうちが花って本当ですね。誰も何も言ってくれず、私は周囲から愛想をつかされていたのだと思います。もちろん言われているうちに聞かなかった私が悪かったんですが……。それに気づけた今は、過去を恥ずかしく思いますし、気づかせてくれた彼女には心底、感謝しています。同じ失敗をしないよう、これからは彼女をずっと大事にします」

ぜひ今のお気持ちを生涯、大事になさってくださいませ。

熟年離婚の割合は増加傾向。緊張感を持ち、気遣いはできているか?

厚生労働省の令和4年度「離婚に関する統計の概況」によると、結婚20年以上の、いわゆる熟年離婚をする方が、割合的に増加傾向です。厳密にいえば2000年を過ぎた頃を境に、全年齢的に離婚数は減少傾向ですが、他の年代より減少が緩やかなため、結果的に割合が増加傾向となっています。

熟年離婚は結婚して20年以上が経って何かが起こったケースはまれで、それよりずっと前、時には結婚の初期段階で、離婚に足る何かが起こっていたのです。それを、子供や生活などを理由に離婚を先送りしていただけです。離婚される側からすれば、「何も言われないので気づかない(言ってくれないと分からない)」または「自然と解決できた」「相手が納得した」などと都合よく思い込んでいただけなこともよくあります。

熟年離婚が悪い、というわけではありません。実際、本編の実さんの最初の結婚は いっそのこと離婚したほうが幸せだともいえそうです。

とはいえ、そもそもそのような事態に陥らないことがもっとも大事といえます。

結局のところ、やはり夫婦円満が一番です。そしてそれは、独りよがりではダメなのです。家族との会話はあるでしょうか? 家族のことを理解しているでしょうか? 互いに気遣いはありますか? 長年連れ添ったから大丈夫……は通りません。長年連れ添ったからこそ、その分だけこじれていることもありますから、心当たりのある方は早めに対処しましょう。

指摘を聞き入れられる相手を探しておこう

ただ、実さんが特殊かというとそうでもありません。

あくまで一般論ですが、50代以上の男性の中には、今でも亭主関白や男尊女卑などの昭和的な思考を持ち合わせている方が珍しくないようです。デート代を全額負担したり、専業主婦を当然と考えたりなど、好意的に受け取られやすい側面もあるにはありますが、基本的に男尊女卑は、令和の今、「時代と逆行している」とみなされます。

そして男尊女卑は、本人にとっては無自覚なことが珍しくありません。そうだと自覚があっても、何が悪いのか分かっていないこともよくあります。50代ともなれば会社では相応の立場であることも多く、友人は類友であることも多いのでなおさらです。今回の実さんもまさにそうでしたが、誰からも何も言われず、言われても否定したり怒ったりするだけなことも本当に多いのです。

ただでさえ価値観のアップデートは、年齢が高まるほどに難しいと言われがちです。変えたい場合は、一人では難しいと考えたほうが無難だと思います。基本的には何か言われても無視するでしょうが、まさに実さんにとっての舞さんのように、「この人の言うことなら聞ける」という人を、探し出すことがおすすめです。

もちろん、そのようにならないほうが理想的です。ただ若い方であっても、出世などで地位を得た結果、似たような性格になってしまう方も珍しくありません。

できれば、そのようになってしまう前に、厳しく指摘してくれる方との関係を深めておき、そうならないよう前もって自身の環境を整えておきましょう。

婚活FP山本(山本 昌義)/ファイナンシャルプランナー

商品先物会社、税理士事務所、生命保険会社を経て、2008年に「山本FPオフィス」を東京・赤坂にて開業し、独立。2020年にオフィスを滋賀県栗東市に移転。現在は日本初の「婚活FP®(商標番号:6652878号)」として、婚活パーティ開催や結婚相談所との提携を元に、主に婚活中の方や新婚夫婦などから相談を受けている。「マネー現代」にて不定期連載中、レインボータウンFMにて「子育てとお金」をテーマに不定期出演中、結婚相談所や行政での婚活セミナーも随時活動中。マイアドバイザー®、CFP®、一級FP技能士。

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