彼女いない歴23年・公務員男性が始めた本気の婚活。美人女子大生との初デートで起きた「とんでもない出来事」
Finasee / 2024年8月27日 11時0分
Finasee(フィナシー)
「30代後半の男性の未婚率は3~4割と言われますが、僕の周りを見ると、その半分くらいの印象ですね」というのは、今月38歳になったばかりの阿部健太さん(仮名)。埼玉県内の市役所に勤務する公務員です。10年ほど前から同期や地元の友人が次々と身を固めていき、数年前には同居する親からも「下に弟や妹が詰まっているのだから、早く結婚して家を出ていって」と言われるに至り、周囲に内緒で婚活を始めました。
最初は定番のマッチングアプリ、年明けからは結婚相談所に登録しているそうですが、「トラブルだらけでなかなかうまくいかない」と嘆きます。「結局、僕みたいな男性は格好のカモなんだと思う」と自嘲気味に話す阿部さんに、婚活トラブルの実体験を聞きました。
〈阿部健太さんプロフィール〉
埼玉県在住
38歳
男性
市役所職員
実家で両親と社会人の妹・弟、大学生の弟と6人暮らし
金融資産1200万円
僕は自治体の施設に勤務する公務員です。新卒で入庁して15年、この8月で38歳になりました。
結婚しない若者が増えていると言われますが、公務員という職業柄、僕の同僚にはむしろシングルが少なく、同期を見ても比較的早く家庭を持つ人が多いように感じます。
僕は実家通勤ですがきょうだいが多いこともあり、親からも「お前いい人いないの? 早く結婚してマイホームでも買って出ていってよ」と急(せ)かされる始末です。
といっても高校は男子校で、大学でも男友達とばかりつるんでいたので、彼女いない歴は中学以来23年になります。35歳を過ぎた頃からさすがにこのままではまずいだろうと思い、周囲には内緒で婚活を始めました。
しかし、これが山あり谷ありでした。
最初にマッチしたのは“有名アイドル似”の女子大生最初に利用したのがマッチングアプリです。気合を入れてフォトスタジオに行って“5割増し”のプロフィール写真を撮影し、自己PRも何度も書き直して結構いいんじゃないのというものを載せました。
けれど、なかなかマッチングまでは進みません。
半年ほどしてようやく出会ったのが九州在住の15歳下の大学生でした。メールを何度かやり取りしているうちに、「健太君に会いたい! 東京行きたい! でも、お金ないんだよね」と泣きつかれ、「もうすぐボーナス出るし、飛行機代とホテル代、援助するよ」と持ちかけました。
下心がなかったかと言えばうそになります。同じ九州出身で“奇跡の1枚”で一躍有名になったアイドルによく似た彼女はまさに僕のドストライクで、会ってみたい気持ちが強かったのです。
待ち合わせ先は羽田空港にしました。彼女はジーンズにリュックサックというカジュアルな格好で現れました。大きなアーモンド型の目やちょっとハスキーな声は確かに僕の好きなアイドルに似ていました。
まずは、空港内のカフェでお茶でも、ということになりました。
僕の職場は定年前の男性上司やパートの主婦の方ばかりなので、久しぶりに若い女性と2人きりという状況に緊張しました。しかし、彼女はあまり物おじしないタイプらしく、大学や自分が今はまっているアイドルグループのことなどいろいろ話してくれたので、話が途切れて気まずい雰囲気になることはありませんでした。
失敗したのは、彼女が不安だろうと思って、用意してきた15万円の入った封筒をすぐに渡してしまったことです。
15万円の封筒と共に消えた女性の姿1時間ほどして僕がトイレに立って戻ってくると、彼女の姿はありませんでした。最初は彼女もトイレで席を外したのではと思ったのですが、スタッフの方から「お連れさまは先に出られたようです」と言われました。
すぐに電話を入れましたが、電話もメールも着信拒否になっていました。やられた! こういうことがあるんだと思いました。
数日後、マッチングアプリを主宰する会社に事情を伝えて彼女の連絡先を教えてもらおうとしましたが、そもそも彼女の登録データが偽物だったらしく、「会員さま同士のトラブルには関与しておりません」と冷たくあしらわれてしまいました。
こんな会社は信用できないと思い解約の手続きをしましたが、契約期間中に解約しても返金されない仕組みになっているとのことで、入会時に一括で払ったサービス料は1円たりとも戻ってきませんでした。
痛い目にあったのですから、本当ならこれで止めておけばよかったのです。
しかし、僕は先のサービスは会員の「質」に問題があると考え、今度は会員を厳選するタイプのマッチングアプリを利用することにしました。その分、サービス料は前の会社よりも高く設定されています。
そして、僕はここでもまた、とんでもない経験をすることになったのです。
●会員の質を変えようと高いサービス料のかかるマッチングアプリへ入会することに。しかし阿部さんはそこでもとんでもないトラブルを経験する羽目になります。後編【「その手があったか」婚活男性がマッチングアプリで2度の大失敗…最後に選んだ“頼みの綱”の選択肢】で詳説します。
※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。
森田 聡子/金融ライター/編集者
日経ホーム出版社、日経BP社にて『日経おとなのOFF』編集長、『日経マネー』副編集長、『日経ビジネス』副編集長などを歴任。2019年に独立後は雑誌やウェブサイトなどで、幅広い年代層のマネー初心者に、投資・税金・保険などの話をやさしく、分かりやすく伝えることをモットーに活動している。
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