「その手があったか」婚活男性がマッチングアプリで2度の大失敗…最後に選んだ“頼みの綱”の選択肢
Finasee / 2024年8月27日 11時0分
Finasee(フィナシー)
<前編のあらすじ>
自治体の施設に勤務する公務員の阿部健太さん(38歳・男性)。35歳を過ぎたころから、家族からも結婚をせかされるようになり、このままではまずいと婚活を始めました。
最初に利用したのはマッチングアプリです。ようやくマッチした相手は15歳下の有名アイドル似の大学生でした。メールでやり取りをしていると、「健太君に会いたい! 東京行きたい! でも、お金ないんだよね」と泣きつかれ、阿部さんは交通費と宿代を援助することを申し出ました。
顔合わせ当日、まずは女性を迎えに行った空港に併設されたカフェでお茶をすることに。ところが話も盛り上がって楽しんでいた時、事件は起きたのです。阿部さんがトイレに立って戻ってくると、先に渡していた15万円の入った封筒とともに彼女の姿が消えていました。
この出来事にすっかり懲りてしまった阿部さんは、高い月額料金を支払って会員を厳選するタイプのマッチングアプリへ入会することを決意します。
●前編:【彼女いない歴23年・公務員男性が始めた本気の婚活。美人女子大生との初デートで起きた「とんでもない出来事」】
サービス料の高いマッチングアプリへの入会を決意もうすぐ38歳になる公務員の僕は、彼女いない歴23年です。35歳を過ぎた頃から、同期が次々と結婚していくのに焦りを覚え、周囲に内緒で婚活を始めるようになりました。
最初に利用したのがマッチングアプリです。しかし、自称“九州在住の大学生”に「健太君に会いたい! 東京行きたい! でも、お金ないんだよね」と泣きつかれて飛行機代とホテル代15万円をだまし取られました。
どんな人が会員になっているか分からないような怪しい会社のサービスを利用したのが間違いだった……。
そう考えた僕は、今度は入会資格が厳しい会員を厳選したマッチングアプリに登録しました。その分、サービス料も高くて月々の支払いは5000円を超えます。「今度こそ元手を取らなくては」と決意しました。
幸運にも、入会後間もなくマッチングに成功し、相手の女性から「良かったら会いませんか?」と誘われました。いきなりのお誘いには驚きましたが、マッチングアプリ利用者のSNSを読んでいると、「中には早めに会ってどんな人物かを確かめたい女性もいるから、相手のペースに合わせろ」と書いてあります。待ち合わせ場所に指定されたダーツバーにいそいそと出掛けていきました。
集合場所へ到着すると知らない男性が一緒に待っていたダーツバーではなぜか、女性の“先輩”だというやんちゃな感じの男性が一緒でした。「こいつが付き合いたい男が来るって言うから、俺がどんなやつか品定めしてやろうってことになって」と言います。
3人でダーツを楽しんだまでは良かったのですが、その後、男性から「ちょっと飲もうぜ」と誘われ、別室に連れていかれました。そして、そこで「サイドビジネスに興味はないか」と、いわゆるマルチ講の勧誘をされたのです。女性はいつの間にか姿を消していました。
今思えば、男性は反社とまでは言いませんが、半グレのグループに入っていそうなタイプでした。僕は「すみません! 公務員なんで副業厳禁なんです」と言ってほうほうの体で逃げ帰りました。翌日すぐにこのアプリのサービスも解約しました。
さすがの僕もこれほどトラブルが続くと、マッチングアプリは無理だと思うようになりました。
そんな時、大学時代の同級生の結婚式に出席する機会がありました。僕が言うのもなんですが、この同級生は鉄道オタクでどう見てももてるタイプではなかったので、ひな壇の花嫁がかわいい人なのに驚きました。
2次会の席で「お前、うまくやったな」と肘をつつくと、「結婚相談所を使ったんだよ」と打ち明けられました。そうか、その手があったかと思いました。
結婚相談所には自分で結婚相手を見つけられない奥手な人が利用する印象がありましたが、同級生の新妻は明るくキュートな美人で、クラスや職場のアイドルになりそうなタイプです。僕もああいう人に出会えるかも、と期待と妄想が膨らみました。
すがる思いで結婚相談所へ相談に行くそれから半月後には同級生が利用した系列の結婚相談所に相談に行きました。婚活アドバイザーという40代くらいのいかにも仕事ができますといった女性が対応し、いろいろ助言をしてくれました。
「阿部さんは高身長で人当たりがいいし、公務員という安定したお仕事をお持ちだし、マッチングされたい女性は多いと思いますよ」
聞けば、女性は20~30代を中心に70人ほど登録していて、僕ぐらいの年齢だと1年以内の成婚率は3割程度だと言います。初期費用が20万円に月会費2万円と、マッチングアプリとは桁違いでしたが、それだけ大きなリターンが得られるのだからと思い切って投資しました。
頼みの綱だった結婚相談所に入会するも、半年間成果ナシ婚活アドバイザーから「スタートダッシュが肝心です!」と言われ、オプションとして提示されたカウンセリングやファッションアドバイス、ハイクラス会員の紹介なども申し込みました。
今から考えれば意味不明なのですが、通常20万円の成婚料が申込時に支払うと半額になると聞き、その分も上乗せしました。相当焦っていたのだと思います。
投資したのは結婚相談所だけではありません。都心の美容院で髪型を今風にカットし、高級セレクトショップで体に合ったスーツやシャツも何着かそろえました。
しかし、いざとなると女性に会ってもらうのがなかなか難しいのです。この結婚相談所には医師や士業、経営者などが多く、そうしたセレブ狙いの女性からすれば、僕など箸にも棒にも引っかからないのでしょう。
僕の担当になった婚活アドバイザーに文句を言うと、「阿部さん、結婚はあくまでご縁です。焦って得することなんて一つもありませんよ」と涼しい顔でスルーされました。
既に入会してから半年が経過しています。2人の女性とはどうにかお見合いまでこぎつけましたが、両方とも翌日にはお断りされました。「年内に結婚」という目標が遠ざかる一方で、預金口座からはどんどんお金が引き落とされていきます。
これまで僕が婚活にかけた費用は、全部で200万円は下らないはずです。このまま婚活を続けるか。それとも、思い切って撤退するか。友人や家族にも相談できず、悶々(もんもん)とした日々を過ごしています。
※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。
森田 聡子/金融ライター/編集者
日経ホーム出版社、日経BP社にて『日経おとなのOFF』編集長、『日経マネー』副編集長、『日経ビジネス』副編集長などを歴任。2019年に独立後は雑誌やウェブサイトなどで、幅広い年代層のマネー初心者に、投資・税金・保険などの話をやさしく、分かりやすく伝えることをモットーに活動している。
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