【毎月1万円で新NISA】日本の年金“平均利回り”で積み立てたら、将来いくらになる?
Finasee / 2024年9月2日 17時0分
Finasee(フィナシー)
みなさん、こんにちは!正直FPヒッシー先生こと、菱田雅生(ひしだまさお)です。全5回の新NISAの積立シミュレーション、今回は2回目です。これからの資産形成の参考にしていただければ幸いです。
新NISA「毎月1万円」で将来いくら?▼毎月1万円の積立投資シミュレーション
・利回り:4%
・積立期間:5年~40年(5年ごと)
今回の積立額「毎月1万円」でのシミュレーションの結果は以下のとおりでした。
「年4%」という利回りは、日本の公的年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2001年度から2023年度までの収益率の平均値「年4.36%※」を目安にしています。
GPIFの運用は、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式という代表的な4資産に4分の1ずつ均等に投資することを基本としています。
※年金積立金管理運用独立行政法人「2023年度の運用状況」
積立期間36年9カ月で1000万円突破!今回のシミュレーション結果を見ると、「対元本増加率」は、前回【毎月5000円で新NISA】日本の年金“平均利回り”で積み立てたら、将来いくらになる?(第1回)の毎月5000円の場合と同じであることがわかります。つまり、「年4%」という利回りが同じであれば、当然、投資元本が増える率も同じになるということです。
年4%の複利運用と同様に増えていくとすると、積立期間に応じて以下のようにお金が増えていくことがわかります。
積立期間10年 … 約1.2倍
積立期間20年 … 約1.5倍
積立期間30年 … 2倍弱
積立期間40年 … 2.5倍弱
毎月1万円でも、40年続けると元本は480万円にもなりますので、年4%で運用できたとすると、40年間の積立投資の元利合計額は、なんと約1186万円に達する計算です!
毎月1万円でも1200万円近くまで貯められる。
40年という「時間」は、それだけのパワーを持っているわけです。すごいですね。
ちなみに、ちょうど1000万円になる積立期間を正確に計算してみると、36年9カ月でした。毎月1万円でも、37年近く続ければ、1000万円に到達するのです。
20代から30代前半くらいの人たちなら、毎月1万円の積立投資を37年近く続けることは、それほど困難ではないはず。やるかやらないかで、将来1000万円も違ってくる可能性があるわけです。
NISAを使った積立投資をまだ始めていない人は、一刻も早く始めるべきでしょう。
積立投資は「時間」を味方につける投資法です。
30年後、40年後、きっと「やっておいてよかった」と思えるはずです。
なお、NISAによる非課税効果は、利益が大きいほど大きくなりますので、積立期間を長期にできる人ほど、国内株式や外国株式の比率を多めにした積立投資で大きな利益獲得を目指してもよいでしょう。
長期低迷の可能性も想定しておくこと前回【毎月5000円で新NISA】日本の年金“平均利回り”で積み立てたら、将来いくらになる?(第1回)でもお伝えしましたが、投資に“絶対”はありません。
「4資産均等の積立投資を20年間続けた場合、いつ始めたとしても、投資元本を割ったことは一度もない」というのは、あくまでも1985年以降の約40年のデータ(※)で計算した結果に基づいて言えるというだけです。今後も同様の結果になるかどうかは、ふたを開けてみないとわかりません。
※出所:金融庁
日経平均株価で見ても、2024年2月にようやく平成バブル期(1989年末)の史上最高値である3万8915円を超えましたが、実に35年近い歳月を要したのです。
日本の株価が再びそんな長期低迷期を迎えることは想像したくありませんが、一度あることは二度三度と繰り返す可能性もゼロではないことを頭に置いておくべきです。
とはいえ、1989年12月から毎月、日経平均株価に積立投資できていたとすると、2024年7月の段階で、平均購入単価は1万5532円になっている計算です。同年7月11日に4万2000円台の史上最高値をつけてから8月5日には一時3万1000円台へと急落しましたが、それでも平均購入単価の2倍は超えている状態です。
これがまさに、「ドルコスト平均法」の効果が得られる積立投資の魅力でしょう。
将来の株価がどうなるかは誰にもわかりません。またいつか「○○ショック」と呼ばれる暴落はきっと来るはずです。
でも、その安くなった時にも確実に買うことができる積立投資は、絶妙なタイミングがわからないからこそ、資産形成の利回りを高めるために有効だと思われます。
積立投資の設定をしたら、株価変動は気にせず、とにかく続けること! 毎回言いますが、これが重要なコツです。
では次回は、毎月3万円のシミュレーションです。お楽しみに!
菱田 雅生/ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
1級FP技能士、1級DCプランナー、オンラインサロン「超基本お金の学校」主宰。1969年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業、山一證券入社。98年同社自主廃業のため退社、独立系FP会社ストックアンドフロー入社。2005年独立、菱田FP事務所開業。08年ライフアセットコンサルティング設立。20年YouTube 正直FPヒッシー先生の『お金の増やし方』チャンネル開設。近著に『日経マネーと正直FPが考え抜いた新NISA投資術』。講演回数4500回超、コラム執筆3000本超、TV・ラジオ出演多数。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
36歳・年収700万円会社員男性「株価が暴落しても」毎月S&P500とNASDAQ100に計5年積み立てた運用益は?
オールアバウト / 2024年11月22日 12時20分
-
投資信託はいくらから始められるの? 投資金額を決めるポイント、注意点も解説
マイナビニュース / 2024年11月19日 10時0分
-
60歳、貯蓄0円からの老後資産作りは本当に可能なのか。3つのパターンを検証
MONEYPLUS / 2024年11月19日 7時30分
-
こうすればフツーの会社員でも「新NISA枠1800万円で1億円」つくれる…ケース別・資産運用徹底シミュレーション
プレジデントオンライン / 2024年11月6日 15時15分
-
新NISAでまとまったお金を「コツコツ分割投資」はハイリスク…迷わずどーんと一括投資が断然有利な納得の理由
プレジデントオンライン / 2024年10月30日 15時15分
ランキング
-
1昨年上回る規模の経済対策、石破色は一体どこに?【播摩卓士の経済コラム】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月23日 14時0分
-
2【独自】所得減税、富裕層の適用制限案 「103万円の壁」引き上げで
共同通信 / 2024年11月23日 18時57分
-
3農協へコネ入社の元プー太郎が高知山奥「道の駅」で年商5億…地元へのふるさと納税額を600万→8億にできた訳
プレジデントオンライン / 2024年11月23日 10時15分
-
4スシロー「パペットスンスン」コラボに言及「追加販売を検討」 発売当日に一部完売したグッズも
ORICON NEWS / 2024年11月22日 17時45分
-
5《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン / 2024年11月23日 16時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください