地方女子の悲哀。「留学していたから日本人と結婚できない」38歳婚期を逃した女性への「とんでもない偏見」
Finasee / 2025年1月2日 11時0分
Finasee(フィナシー)
結婚観の違いが明確な地方と都心。地方女子の苦しみとは?
今の時代は、日本全国どこでも文化や人間性はほとんど変わらないと思っている人も多いかもしれませんが、実はそうでない、リアルな現実があるようです。以前テレビの特集を見ていた時、30代のある女性がこう言っていました。「東京は令和でも、地方は江戸時代」と。例えば、思うような仕事が見つからない、性別による役割分担が明確に存在し、それを押し付けられる。そして他人の干渉がすさまじい、特に結婚に対して。そのような場合もあるようです。今回紹介するのは九州の小都市で生まれ育った女性のお話です。
地方独特の結婚観佐藤彩子さん(仮名・38歳)も九州の小都市で生まれ育ちました。東京ではまだまだ結婚を視野に入れられる年齢ですが、地方ではそろそろ難しい年齢に差し掛かっていました。自分の力では結婚が難しいと判断し、さらにお父さんや周囲の声も大きくなってきたので、結婚相談所に入会した経緯があります。
佐藤さんの家は代々開業医で、お兄さんも後継として医者になっています。お兄さんはすでに結婚していますが、女性はこうあるべき!という考えが強く、奥さんはそれを叶えるような人。夫を大切にする、夫をたてる、どんなことでも夫が最優先。そういう世界です。とにかく男性が優位で、女性は二の次なのです。佐藤さんはそんな習慣が嫌で仕方なかったのですが、両親が家から出してくれないこともあり、ずっと耐えてきたのです。
お母さんは唯一の味方。でも結婚できないことを心配するあまり佐藤さんは、大学時代にアメリカに留学をした経験があります。これだけ男性優位の家庭で育ったのに、よく留学を許してもらえたと思うもの。しかも家族旅行とは違い、1年の留学です。これが実現したのは、お母さんが後押しをしてくれたおかげ。お母さんも地方都市で生まれ育ったので、小さい頃から「女の子は大学なんかに行かず、短大くらいの方がいいところにお嫁にいける」と言われていました。女性と男性では立ち位置が全く違うのだから、それに従って生きていればいいという考えの中で育ったのです。
ただ、その甲斐あってか医師と結婚し、男の子と女の子に恵まれ、男の子は医師になりお父さんの病院の後継者です。正直なところ、息子さんは成功者と言ってもいいでしょう。そして母親としても妻としても女としても、お母さんは成功者です。
ただ1つの心配事は娘です。大学を卒業して留学までしているので優秀なことは間違いないのですが、なかなか結婚できずに38歳になってしまいました。
娘は息苦しい田舎町であれこれ言わるようになりました。縁談も若い頃には驚くほどたくさんあったのですが、30歳を過ぎたころからぱったりとこなくなりました。親戚縁者に頼み込んでお見合いの席を設けてもらっても、結婚に進展しない状況です。
お母さんも悩んでいました。
なぜ自分のようにスムーズに結婚すすめないのだろうか?
育て方が悪かったのだろうか?と思い悩んでいました。
親戚からも「なんとかしなさい!」「あなたが悪い」「結婚できないのは親が悪い」と言われ続ける毎日。狭い町なのでちょっとした陰口も聞こえてきて、「あの子は性格が悪いから結婚できない」「アメリカに留学したから日本人と結婚できない」「変人だ」という悪質な悪口まで聞こえてきました。お母さんも辛い日々を過ごしていたのです。
●地方都市の偏見に苦しむ佐藤さんは、40歳手前で意を決した行動に出ます。後編【地方都市からの脱出劇。結婚できなかった30代女性が、ニューヨーク在住の高収入男性との即結婚できたワケは?】で詳説します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。
佐竹 悦子/株式会社インフィニ 結婚相談所インフィニ・青山結婚予備校 代表
素敵な方とのご縁をつなぐ結婚相談所インフィニ青山結婚予備校を運営し、成婚率№1・顧客満足度№1を獲得。24年以上、婚活最前線で3万人とカウンセリングを行い成婚に導く。著書に『佐竹悦子先生の「結婚力」養成講座』、メディア実績に『ノンストップ!』『The Japan Times』『週刊ダイヤモンド』などがある。
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