Jリーグは「このままでいいのか?」 横浜FM監督が怒りの“提言”「日本が世界を目指すならば」
FOOTBALL ZONE / 2024年4月4日 8時10分
■横浜FMは川崎と0-0のドロー 下位からの脱出ならず
横浜F・マリノスは4月3日、J1リーグ第6節で川崎フロンターレと対戦し、0-0と引き分けた。この日、序盤からレフェリーのジャッジに不満を露わにしていたハリー・キューウェル監督は試合後、Jリーグのレフェリングについて「本当にこのままでいいのか? と思っている」と胸中を明かし、「日本のリーグが世界を目指していくのであれば、変えるべき点は間違いなくある」と語気を強めて提言した。
消化試合が少ないながらも11位に沈んでおり、厳しい船出を強いられている横浜FM。10位に位置する川崎との“神奈川ダービー”で順位の逆転を目指したなか、前半はホームチームが怒涛の攻め込みでゴールに迫るも、川崎の牙城を崩し切れず。後半はやや川崎に押し込まれる展開が続いていたなか、後半28分に相手FWマルシーニョが退場し、数的有利な状況に。再び横浜FMのペースとなるが、最後までゴールを奪えずにスコアレスドロー。順位も14位に後退することになった。
前節の名古屋グランパス戦(1-2)では試合終盤の負傷交代が認められず、1人少ない状態のまま同点弾を献上したことで、激高したキューウェル監督は審判団に詰め寄り、イエローカードを提示されていた。今節の川崎戦でも、試合を通してジャッジに不満を露わにするジェスチャーを示していたなか、試合後の記者会見でJリーグのレフェリングの印象について尋ねられると、「正直、フラストレーションが溜まる試合だったのは間違いない」と、落ち着きを払いながらも、その言葉には怒りをにじませていた。
「サッカーを観に来ている方々は、何を観に来ているのか? それはエネルギッシュな選手の姿であったり、アグレッシブルなチームの姿勢であったりが求められている。そういった観点で考えた時に、本当にこのままでいいのか? と思っている。自分も決してサッカー経験が浅いわけではなく、何が正しくて、何が間違っているのか、ある程度は評価できる立場にある。どうやってサッカーをしたいかは、相手チーム次第だ。だが、何を観に来ているのか、ということは全員が認識したうえで、プレーを遅らせたり止めたりする場面が起きた時に、それをしっかり歩み寄って説明して促す、そういった振る舞いが必要ではないのか」
現役時代は世界最高峰のイングランド1部プレミアリーグで活躍した実績もあるキューウェル監督は「マンチェスター・シティ、トッテナム、リバプールがなぜアグレッシブルで速いサッカーをできるのか。それには理由がある。日本のリーグが世界を目指していくのであれば、そのレベルに我々が到達したいのであれば、変えるべき点は間違いなくある。だからこそフラストレーションが溜まるというコメントを残しておきたい」と、Jリーグがサッカーのレベルだけでなく、試合を取り巻く多くの要素で質の改善が必要であると強調していた。(城福達也 / Tatsuya Jofuku)
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