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横浜FM助っ人、試合後に覗かせた日本人GKへの思いやり「ごめんなさいと言いました」

FOOTBALL ZONE / 2024年4月11日 20時20分

■J1第3節延期分のG大阪戦で先制弾、相手ゴールには元同僚の姿

 横浜F・マリノスは4月10日、J1第3節延期分のガンバ大阪戦を2-0でモノにした。昨シーズン、22得点を挙げてリーグ得点王に輝いたFWアンデルソン・ロペスが、さすがの決定力を見せた。

 ホーム初勝利を狙ったG大阪との一戦は押し込まれる展開に。それでも、頼れるストライカーが違いを見せた。0-0で迎えた後半8分、MF山根陸からの折り返しを受けると、左足で今シーズン5点目となる先制ゴールを記録した。

 試合を振り返り、アンデルソン・ロペスは「難しい試合でした。ガンバの守備がとてもタフで、強くて、なかなか我々の思うようなサッカーが前半はできませんでした。後半は少し変わって我々のやりたいことができるようになり、得点のシーンは陸から素晴らしいクロスが来て、上手くターンができて得点につながりました」と語った。

 この日のゴールは昨季のチームメイトでもあったGK一森純から奪ったものだった。試合後、一森は横浜FMのロッカールームに顔を出し、アンデルソン・ロペスは言葉を交わしたことを明かしている。

「彼からは『ナイスゴール』という言葉をいただきました。僕は『ありがとうと同時にごめんなさい』と言いました。昨年まではチームメイトとして、仲間として切磋琢磨してタイトルを目指して戦っていた仲間でしたからね。今年は別々のチームですが、今日は僕たちが勝てて良かったと思います」

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に日本勢で唯一勝ち残っている横浜FMは、超過密日程での試合を強いられている。それでもアンデルソン・ロペスは11試合連続で先発出場を続けた。

 試合後、温存させる必要があるのではないかと問われたハリー・キューウェル監督は「彼は、何を言っても『試合に出たい。常にプレーしたいんだ』と言うと思う。今日のプレーもエクセレントだった。私たちはやりたいサッカーができなかったが、プレーできるエリアを見つけ出し、フィジカル能力の高さとボールを持った時に違いを見せてくれた。もし彼を休ませたいからと外したら、『なぜ俺を外すんだ』と言ってくるだろう」と、エースの重要性と試合出場への強い思いを語った。

 連続出場を続けているアンデルソン・ロペスは、「元気です。100%の状態です。アスリートとして、試合後にケアをして、休息をとってリカバーして栄養をしっかり取り、しっかり寝ているから大丈夫です」と言う。キューウェル監督の記者会見での言葉を聞くと「怒っていたかもしれません(笑)。それは冗談ですよ」と言い、監督とコンディションの確認をしたことを明かしている。

「監督が決めたことはいつも尊重しています。今週も試合に向けて話をして『身体の状態も良いし、疲れもない』と伝えていました。もし疲れを感じていたら、素直にそれも監督に伝えます。状態が良かったので起用してもらえて良かったです」と言い、「次の試合も、ぜひ出たいと思います」と疲れた様子を微塵も感じさせない笑顔を見せた。(河合 拓 / Taku Kawai)

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