“幻の同点弾”エース細谷に大岩監督がかけた言葉 五輪敗退の無念は「W杯の舞台で晴らしたい」

■U-23日本代表が帰国

　パリ五輪サッカー男子でベスト8敗退となったU-23日本代表が8月4日、日本へ帰国した。空港で取材に応じたFW細谷真大は、敗れたスペイン戦後に大岩剛監督にかけられた言葉を明かし、「悔しさは残っているので、W杯の舞台でしっかり晴らしたい」と再起を誓った。

　2008年の北京五輪以来となるオーバーエイジ枠の不採用でパリ五輪に臨むことになった日本だが、グループリーグで3戦全勝の無失点で首位突破を果たした。準々決勝では、前回大会の東京五輪準決勝で敗れたスペインとの再戦となったが、0-3で完敗。56年ぶりのメダル獲得を目指したが、志半ばで大会を去ることになった。

　試合の行方を左右したのは、前半40分の場面。相手DFを背負いながらボールを受けた細谷が反転しながら右足を振り抜き、ゴール左へと流し込んだ。しかし、VARが介入し、パスが出された瞬間に細谷の右足のかかとが、ほんのわずかに出ていたとして、ゴールは無効となった。

“幻の同点弾”について細谷は「感覚的には（オフサイド）なかったし、背負った時にどうしても大股になってしまったので、そこが出てしまったのかな」と振り返った。大岩監督との試合後のやりとりについて尋ねられると、「もっとできると言われた。そのとおりだと思うし、もっと上にいかないといけない。恩返ししたいと思っている」と答え、「悔しさは残っているので、W杯の舞台でしっかり晴らしたい」と再起を誓っていた。（城福達也 / Tatsuya Jofuku）