日本は「サッカー大国になった」 “天敵2発”から18年…立場逆転で海外羨望「勝ち目ない」
FOOTBALL ZONE / 2024年10月15日 11時54分
■W杯最終予選で森保Jと対戦の豪州、日本サッカーの躍進に注目
森保一監督が率いる日本代表は10月15日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第4節でオーストラリアと対戦する。近年の対戦成績では日本に軍配が挙がり、実力差が鮮明になりつつあるなか、オーストラリアメディアはライバルとの差がついた背景に注目している。
オーストラリアは2006年にオセアニアサッカー連盟(OFC)からアジアサッカー連盟(AFC)へ転籍。以降、日本にとってはライバル国の1つとなり、激闘が繰り広げられてきた。06年のドイツW杯ではグループリーグで対戦。“天敵”ティム・ケーヒルの2得点などでオーストラリアが3-1と逆転勝利して以降、因縁の対決となった。
ライバル対決として印象付けられてきた両国の対戦だが、近年の成績は日本が圧倒。ケーヒルの2得点でオーストラリアが2-1で勝利した2009年のW杯予選以降、直近の9試合で日本が無敗を続けている。今予選で森保ジャパンは全グループ唯一の3連勝でトップを独走。3試合を終え、14得点無失点と無敵ぶりを発揮している。
一方のオーストラリアは今予選2試合を終えた段階でグラハム・アーノルド監督が成績不振で辞任。トニー・ポポヴィッチ監督の下で新たなスタートを切ったばかり。圧倒的な強さを見せつけてきたかつての姿は影を潜め、アジアにおける両国の格差は広がった印象さえある。
オーストラリアメディア「Brisbane Times」は「日本がいかにしてオーストラリアが望むサッカー大国になったか」と見出しを打ち、両国の間に明暗が分かれた背景に迫っている。
記事ではその要因として、未来を見据えプランを掲げたリーグの基盤作りに着目。「Jリーグ百年構想」を掲げ、着実にクラブ数を増やし、なおかつ昇格・降格制度のある3つのカテゴリーを設けた日本を「活況を呈している」としたのに対し、2005年に発足したAリーグは現在では13クラブに増加も「2部リーグ化計画については沈黙が続いている。もし実現したとしても、少なくともあと10年はないだろう」と、脆弱性を指摘している。
さらに、国土や人口数の違いにも触れ、日本にはオーストラリアの5倍の人口がいることから「人材プールが深いだけでなく、潜在的なファン、スポンサー、クラブの数も増え、あらゆるものがより豊富になる」と指摘。また、日本より20倍国土の広さがあることが、移動面で負担を招く課題も。「日本は我々と比べて移動がはるかに簡単(かつ安価)」だとの見解も綴られた。
こうした点を踏まえ「オーストラリア代表が埼玉で勝ち目がない理由と、ドイツでのケーヒルの2得点以来、日本に1度しか勝てていない理由を説明している」と考察。同メディアは日本が「W杯でヨーロッパと南米の二大国による独占を破るには、どの『フロンティア』国よりも有利な位置にいるように見える」とも伝えており、快進撃を続ける日本に対し羨望の眼差しを向けていた。(FOOTBALL ZONE編集部)
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