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阪神淡路大震災から30年、神戸が「1・17」黙とうに60人全員参加 吉田孝行監督「あの揺れは忘れない」

FOOTBALL ZONE / 2025年1月17日 8時2分

■ヴィッセル神戸が初めて全員で黙とうに参加

 J1ヴィッセル神戸は阪神淡路大震災から30年の1月17日、神戸市内で行われた「阪神淡路大震災1.17のつどい」にクラブ史上初めて吉田孝行監督・スタッフ、選手全員約60人が参加し、午前5時46分に黙とうを行った。

 あれから30年――。暗闇のなか、東遊園地会場に神戸イレブンが集まった。吉田監督や日本代表FW武藤嘉紀、アカデミー出身のDF山川哲史らを中心に静かに目を閉じた。クラブとしては黙とうに全員が参加するのは初めて。神戸の監督・選手約60人が静かに犠牲者へ「よりそう」気持ちを表した。

 30年前の1995年1月17日、同年からスタートしたヴィッセル神戸にとっては練習初日となるはずだった。当時、滝川第二高校の3年生だった吉田監督。「あの日の揺れは忘れられない。忘れないでしっかりと何かがあっても備えられうように。亡くなった方の分も一生懸命生きていかないといけない」と思いを寄せた。

 神戸の監督となり2連覇中。クラブ創設30年の歴史の中で新たな時代を築き上げている。ただ、それも30年前、復興を目指してクラブとともに支え合ってきた周囲の力があったから。

「やっぱり震災とヴィッセル神戸はともに立ち上がってきた。僕たちはサッカーを通して震災を知らない世代にも伝えられればいいですし、サッカーで勇気を与えるようにこれからもなれれば良いと思う」

 現在の神戸所属選手でも震災を知らない世代が多くなってきた。アカデミー出身の1997年生まれ、山川は「兵庫県出身じゃない選手が多いし、年齢的にも経験していない選手が多い。でもやはりヴィッセル神戸がこれまでどうやって育ってきたクラブなのかというのを知る機会でもあるし、自分がこのチームにいる意味を考えるきっかけになる」と、震災ついて向き合う時間になった。

 昨年のJリーグMVP、東京都出身の武藤も時々言葉につまり、考え込みながら神妙な顔つきで話した。

「自分たちがこうやってサッカーができているのも普通じゃない。この神戸という地でサッカーをやらせていただいて、今こうやってサッカーをできることが幸せだと改めて感じました。だからこそ神戸の方々に多くのパワーを与えていかなければならない。もう3年半以上いて自分的には第二の故郷だと思っている。語り継いでいただいたものをしっかり汲み取って、これからもその思いを引き継いでいかなくちゃいけない」

 この日、遺族代表の挨拶では、犠牲となった少年はサッカーが大好きだったという話があり、「将来はサッカー選手になると思っていた」との言葉が語られた。夢を閉ざされた犠牲者が多くいた阪神淡路大震災。30年経った今でも自分たちにできることはある。ヴィッセル神戸の選手たちは胸に誓い、3連覇へ向けて歩みを続ける。(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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