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ぴいぷる 俳優・渡辺いっけい 「大人の恥」は悪くない 『ごめんなさい』と謝ることが増え…成長につながる何かが生まれる

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月7日 6時30分

渡辺いっけい=港区 (撮影・高橋朋彦)(夕刊フジ)

年齢を重ねてから、若かりし頃の自分を「あの頃はまだまだ未熟だったな」と振り返る人は多いだろう。売れっ子バイプレーヤーであるこの人もまたしかり。「当時は周りのことが見えていなかった」と明かす。

「舞台は自分のプロモーションだと思いながらやっていたふしがありましたね。作品の評価とか関係なく、『あの役者は誰だ?』と印象付けられたら勝ちだと。勘違いしたまま、何年もやっていました。根拠のない自信みたいなものを持っていないと飛び込めない世界ですが、自分のことだけを考えるのに夢中になりがちなんです」

成功体験をつかめず、くすぶっているときこそ、自己中心的になりがちだったという。

「とくに自己採点と周りからの評価がかけ離れていると怒りのエネルギーが湧いてきて、周りのことが見えなくなるんです。挫折して、そこからまた立ち上がってということを繰り返してきました」

学生時代から演技に挑み続け、40年以上のキャリアを持つ。今では舞台のみならず、映画やテレビドラマでも厚みを持たせるベテランとして頼られる存在になった。

「以前に『役者の仕事だけで生活をしているのはごくわずか。そう考えると、あなたはヒエラルキーのかなり上のほうにいるんですよ』と言われたことがありました。人に呼ばれないと成立しない仕事ですからね。呼んでくれる人がずっといてくれるのは、ありがたいことです」

舞台の出演最新作が、17日開幕の「ブラックコメディ」(大歳倫弘演出)。若手彫刻家で主人公のブリンズリー(浜中文一)が、愛する女性と富を一挙に手に入れようと画策するものの、予期せぬ停電によって次々とトラブルに見舞われていくというストーリーだ。婚約者キャロル(市川美織)の父親で、厳格な性格のメルケット大佐を演じる。

「僕はコワモテで、オドオドする主人公を威圧するシーンが結構あります。イギリスの戯曲なので、日本人にはよく分からないようなオモシロ要素があって、稽古中に演出家も含めてどういうことかと皆でひもといていく作業も楽しかった」

うれしそうに話す。長い経験から、作品づくりの上で「チームプレー」を高めることが大切だと実感しているからだ。

「面白いサッカーチームも、選手の個人技とチームプレーがうまく融合していますからね。そういう芝居が好きなんです。今回の作品もチームプレーで、観客の皆さんがライブ感覚で見られるように作っています」

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