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日本経済復活のキーマンは誰 藤井聡教授が自民総裁候補を緊急採点 積極財政派の高市氏、緊縮派の進次郎氏、財政の理解乏しい石破氏など

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月29日 15時30分

小泉氏(夕刊フジ)

自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)では、地震や台風など自然災害への対策も重要な論点だ。インフラ整備の裏付けとなるのが財政支出だが、次期総裁が「積極財政派」か「緊縮派」かによって、国のかたちも大きく変わる。総裁選は小泉進次郎元環境相(43)や石破茂元幹事長(67)、高市早苗経済安保相(63)、小林鷹之前経済安保相(49)らによる激戦も予想されるが、日本の「国土」と「経済」を強くするのは誰なのか。元内閣官房参与として防災対策などに携わった京都大学大学院の藤井聡教授(公共政策論)が、財政政策を切り口に徹底分析した。

1月の能登半島地震や、8月の南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」、猛暑や台風、ゲリラ雷雨など、自然の猛威が列島を襲っている。

首都直下地震もいつ起きるか分からない。土木学会の小委員会は3月、首都直下地震による経済被害と資産被害が計1000兆円以上に上るとの試算を公表した。

この推計をとりまとめたのが藤井教授だ。「減災のために適切な投資をすれば、人的被害も経済的被害も最小化できる」と主張する。

藤井教授は都市社会工学の専門家で、第2次安倍晋三政権下の2012~18年に内閣官房参与として防災や経済などの政策を助言した。その藤井氏が今回の総裁選では重視するのが財政政策だ。「財政政策への態度が総裁選の重要な争点となる。日本経済が良くなるかは、経済が十分に成長するまで、財政の拡大を合理的に行うかどうかにかかっている」と強調する。

そこで、総裁選候補者の財政政策への見方について、①日本が復活できるような財政政策を展開する「積極財政派」②一定程度、財政に理解のある「中立派」③財政拡大に慎重な「緊縮財政派」―の3タイプに分類する。

積極財政派 財政出動優先で他候補と一線画す高市氏

①の積極財政派として唯一期待できるというのが高市氏だ。高市氏は、日本経済が成長軌道に乗るまでは、時限的に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の規律を凍結し、戦略的な財政出動を優先させるべきだと訴えている。

藤井教授は「高市氏の方針で政治が行われれば、賃金が上がり、国力の指標である国内総生産(GDP)も拡大し、外交力も増進して国家も国民も確実に豊かになる。重要なのは経済が成長するまで財政拡大をやめないことで、他の人たちと明確に一線を画す」と評価する。

中立派 財政規律と同時並行、旧大蔵省出身の小林氏と加藤氏

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