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徹底解説・第5弾 男性更年期 職場・生活術から考える改善 「夜間多尿」には寝る前のシャワー、体内時計を調整し深部体温を上昇 「睡眠不足がテストステロン値を下げる方向へ作用」

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月10日 15時0分

uMIST東京代官山の斎藤恵介院長(夕刊フジ)

uMIST東京代官山 斎藤恵介院長に聞く

「夜間多尿」で何度もトイレに行くことを防ぐには、寝る2時間前までに水分を十分にとり、その後就寝まではなるべく控えること。その方法を患者に指導し効果を上げているのが「泌尿器・日帰り手術クリニック uMIST東京代官山―aging care plus―」(東京都渋谷区)の斎藤恵介院長だ。順天堂大学医学部附属病院にも所属し、日本メンズヘルス医学会のテストステロン治療認定医である。

「ぐっすり眠ることが、男性ホルモンのテストステロンの分泌を促し、男性更年期障害の予防になります。夜間多尿につながる生活習慣は、水分のとり方以外にも、シャワーの浴び方や夜更かしなどにも関係します」

たとえば、40代のEさんは仕事帰りにジムで汗を流してシャワーを浴び、帰宅後に夕食や家事、子供の面倒をみた後、ゲームを楽しんで深夜1時に寝るのを習慣にしていた。運動はテストステロン値を上げるため、多少の睡眠不足でも継続。Eさんは健康を自負していた。

ところが、ある時期から夜間に尿意で何度も目覚めるようになった。飲酒習慣はなく、水分も多くとってはいない。理由がわからないまま夜間のトイレに悩まされた。朝の目覚めは悪く、体の疲れも抜けなくなり、男性更年期障害のような状態になったという。

「そもそも寝不足を継続していると、テストステロン値は下がり、抗利尿ホルモンもうまく働かなくなります。この状態が長く続くことで夜間多尿となり、さらに男性更年期障害に至ると身体状態が急激に悪くなるのです」

Eさんのように仕事帰りのジムでテストステロン値を上げても、連日の睡眠不足がテストステロン値を下げる方向へ作用してしまうのだ。Eさんは睡眠時間が短い上に、抗利尿ホルモンの働きが悪くなったことで夜間多尿に陥り、さらに睡眠の質が低下するという悪循環に陥ったことになる。

「寝る前のゲームは止めて、睡眠時間をなるべく確保することが大切です。また、ジムでシャワーを浴びるのを習慣化している人には、寝る前にもシャワーを浴びることをお勧めします」

そのメカニズムについて斎藤院長は次のように話す。

「寝る30分前にシャワーを浴びることで、体内時計を調整するため一度、深部体温を上昇させます。涼しい寝室で寝ることで体温が徐々に下がりはじめ、睡眠ホルモン(メラトニン)分泌を促すことができ、深い眠りにつきやすくなるのです」

Eさんは、ゲームは休日に楽しむことにして、寝る前にシャワーを浴びた後、遅くとも午前0時には眠るようにした。すると、夜間に尿意で起きることがなくなり、ぐっすり眠れるようになったという。朝の目覚めもスッキリで男性更年期障害も克服した。

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