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歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡 中森明菜、50枚目シングルは〝再生不能〟衝撃タイトル 制作担当は「こだわりで選曲した渾身の作品」…今でいえば〝炎上商法〟か

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月21日 6時30分

ただ、他方ではこんな話もあった。

「実は明菜をデビュー当時から手がけ、ユニバーサルでも明菜の窓口だった寺林晁さん(執行役員マーケティング・エグゼクティブ)が、この年に退職したのです。寺林さんはエイベックスに移ったのですが、明菜サイドは寺林さんが一緒に引っ張ってくれると思っていたのかもしれませんね」(関係者)

レコーディングは米ロサンゼルスで行われた。

「明菜は14年の秋に渡米し、新曲のレコーディングや『紅白』への出演、NHKで放送した『中森明菜 歌姫復活』(15年1月放送)の収録などを行いましたが、一方で作品を集めながら、新曲やアルバムの準備を始めていたのです。企画段階から明菜も参加し、春からは数曲のレコーディングを開始したそうです。そこから選んだのが『unfixable』だったのです。海外の4人の作家による共同制作だったようです」

表題曲は英語詞だったが、カップリング曲の「雨月」については、「日本語詞で、内容は活動休止中の気持ちを表しているとも。自分ではどうにもならない焦りやいらだち、それを乗り越えようと頑張ってきたら、一筋の光が見えてきた、と。明菜はこの曲を改めて聴くと涙が出てくると言っていましたね」(前出の音楽関係者)。

音楽活動を休止していた約4年間の明菜の苦悩と病気との闘いの日々、「紅白」への出演を決めた心情が、50歳という節目の作品の中に盛り込まれていたわけだ。 (芸能ジャーナリスト・渡邉裕二)

■中森明菜(なかもり・あきな) 1965年7月13日生まれ、東京都出身。81年、日本テレビ系のオーディション番組「スター誕生!」で合格し、82年5月1日、シングル「スローモーション」でデビュー。「少女A」「禁区」「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」「DESIRE―情熱―」などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には8回出場。85、86年には2年連続で日本レコード大賞を受賞している。

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