ぴいぷる 俳優、サックス奏者・武田真治 夢を吹き鳴らせ! 競争厳しいエンターテインメントの世界、第一線駆け抜けた35年
zakzak by夕刊フジ / 2024年4月25日 6時30分
変わらない童顔と筋肉隆々のボディー。その若々しい外観から、「50代になりました」と聞くと驚く。端正な顔と内面とのギャップも魅力のひとつ。口を開けばユーモアにあふれ、サービス精神は旺盛だ。
「実は一昨年、テレビ番組の収録中に右足のかかとを骨折してしまって。もう若くはないですね」と苦笑する笑顔は優しい。
だが、17歳から約35年間、競争の厳しいエンターテインメントの世界で第一線を駆け抜けてきた。それだけに優しい笑顔ながらも、眼光は鋭く、強い信念を発散させている。
「デビュー当時の思い出ですか?」。遠くを見つめる目つきで「札幌から単身上京し、一人暮らしを始めたとき、東京の街は輝いて見えました」と17歳だった少年の心細さと希望を振り返る。そんな彼も今では、「故郷の札幌も大都会ですよ」と笑える余裕ができた。
サックス
現役高校生のアイドルデビューは世間をにぎわしたが、「実はサックス奏者になるのが夢だった」と明かす。人気ドラマや話題の映画に相次いで出演し、〝シンデレラボーイ〟を体現してきただけに、意外に感じる人は少なくないかもしれない。
聞けば、「サックスを始めたのは中学生の頃」と早いが、俳優として活躍後、1995年になってサックス奏者として初シングルを発表。22歳でようやく夢をかなえた。
筋トレ
片や「ずっと体を鍛え筋トレを続けていた」こともあって、2018年、NHKの体操番組「みんなで筋肉体操」のレギュラーに抜擢(ばってき)された。40代らしからぬ、はつらつとしたタンクトップに短パン姿が話題を呼んだ。どちらも、長年の地道な努力が実を結んだといえる。
「確かに幸運にも夢が次々とかなっていますね」と素直に認めたが、すぐにこう続けた。
「でも、もし夢をかなえられなかったら、人生は失敗か? と問われるなら、僕はそうは思いません。夢をかなえようと努力し続ける毎日こそが幸せなのだと思う。準備をしていたらチャンスは来る。そう信じてきました」
舞台
俳優に音楽に筋トレ。加え、精力的に取り組んできたひとつが舞台だ。
27日、大阪・梅田芸術劇場で開幕するミュージカル「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」にかける並々ならぬ意欲を語る。
そこまで〝前のめり〟になるには理由がある。
「同じ役、同じ演出家で5度目。それだけにセリフの一語一語、歌の一音一音まで心を込めて演じたいと思っています」
主人公、スウィーニー・トッド役の市村正親、ミセス・ラヴェット役の大竹しのぶのW主演に武田真治演じるトバイアス役。この3人だけが07年の初演以来同じなのだ。
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