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岩田明子 さくらリポート 自民党総裁選、注目の若手候補2人 明確な国家ビジョン持つ小泉進次郎氏、安定した答弁力と熱量の小林鷹之氏

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月28日 11時0分

「若さ」が注目されている小泉氏(写真)と小林氏(夕刊フジ)

自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)に向け、出馬表明の動きが相次いでいる。小林鷹之前経済安保相に続き、石破茂元幹事長が24日、自身5度目の挑戦となる立候補を表明し、河野太郎デジタル相も26日、正式に出馬する意向を明らかにした。意欲を示している議員は10人以上で、今後も出馬表明の動きが続く見込みだ。

「乱立状態」となった背景には、派閥裏金事件を受けて麻生派を除く派閥が解散を決定したことにある。以前なら派閥の締め付けや囲い込みがあったため、総裁選に出ることが難しかった議員も今回、手を挙げることが可能になった。

新しい現象の一つは、若手議員の台頭だ。最も早く出馬を表明した49歳の小林氏に加え、43歳の小泉進次郎元環境相も30日に立候補を表明するとされ、抜群の知名度から総裁レースの軸になるとの見方も出ている。

両氏については、自民党の「刷新」というキーワードで語られがちで、若さゆえの経験不足を不安視する向きもある。

ただ、その点については公約や公開討論の内容を見てみる必要があろう。注目を集める小泉氏に関しては、まず自民党を変える覚悟を示した上で、明確な国家ビジョンを打ち出す方針のようだ。

周辺議員によると、小泉氏は憲法改正について強い意欲を持っており、自民党が「現行憲法の自主的改正」を党是にしながら結党(1955年)以来実現できていないことを念頭に、「70年果たせなかった約束を守る。国民投票実現に向けて全力で取り組む姿勢だ」と話している。

安定的な皇位継承のあり方についても、皇族数確保の具体策として、①内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持する②皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とする③皇統に属する男系の男子を法律により直接皇族とする―の3案を示した有識者会議の最終報告を踏まえ、自身の考え方を示す方向という。

別の周辺議員によると、犯罪被害者支援に取り組んできた小泉氏は、今年6月に閣議決定された遺族給付金の最低額引き上げなどに大きな役割を果たしたという。この議員は「法務省や警察庁を本気にさせたのは小泉氏だった。役所を動かす力を見た」と語る。

一方、小林氏は19日の出馬会見で、原稿を見ることもなく、高い熱量をキープ、報道陣の厳しい質問にも堂々と回答し、答弁力の安定感がうかがわれた。課題とみられていた政治とカネに対する問題についても、24日、具体策を示した。今後も今の熱量を維持できるかが問われる。

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