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石破首相とトランプ氏会談わずか5分の衝撃 韓国・尹大統領の半分以下 党の両院議員懇談会でも集中砲火、まさに〝四面楚歌〟

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月8日 11時32分

石破首相と距離を置く麻生太郎元首相は発言しなかった。「ポスト石破」を期待される高市早苗前経済安保相は欠席した。衆院選で「非公認」となり無所属で勝利した萩生田光一元政調会長は、高市氏と連携する意向を示しているが無言を貫いた。

出席議員は執行部を除き約180人で、非公開で約50人が発言したが、大半は「当面の続投」を支持したという。ある閣僚は「ガス抜きになった」と語っている。

石破政権は国会運営にも不安がある。

国会の委員会で最重要ポストの予算委員長を、立憲民主党に譲ることで合意したのだ。予算委員長に野党議員が就くのは30年ぶりだという。同委員長は採決日程の決定や議事進行などで大きな権限を持ち、局面によっては予算案審議が難航することも想定される。

米報道日米に「緊張が高まる可能性秘めている」

石破政権は、外交でも不安は尽きない。

石破首相は7日午前、米大統領選で勝利したトランプ氏と初めて電話会談を行った。石破首相は「日米同盟をより高い次元、段階に引き上げていくことで一致した」「フレンドリーな感じがした。本音で話ができる人という印象を持った」を手応えを語ったが、時間は5分間だった。

トランプ氏は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とは約25分間、韓国の尹大統領とは約12分間も会談している。

前駐オーストラリア大使の山上信吾氏は7日、自身のX(旧ツイッター)で、「僅か5分しか相手にされず、英語も解さないのに、何を以て『非常にフレンドリー』と判断できるのか? メディアの突っ込みが弱すぎる」と指摘した。

米メディアでは「背後から銃で撃つ」と党内外から批判された石破首相の政治スタイルを問題視する向きもある。

米紙ウォールストリート・ジャーナルは、自民党総裁選の投開票日(9月27日)、石破首相が「日米同盟を不平等だとして再構築を唱えてきた」と指摘し、米政府との間に「緊張が高まる可能性を秘めている」と報じている。

同紙は、石破首相が「おおむね保守的で防衛にタカ派的」としながらも、安倍晋三元首相や岸田文雄前首相とは異なり「日米同盟の非対称的な側面に不満を抱いている」と分析。

さらに、2018年に石破首相に行ったインタビューから、「トランプ大統領とゴルフしなくてもいい、トランプタワーに行かなくたっていい。日本は手ごわいぞと思わせることが大事だし、ディールのカードをもつこと(が大事)。安全保障でディールのカードを全く持っていない」との、安倍氏とトランプ氏の盟友関係を批判的に語った発言を紹介している。

石破政権はどうなるのか。

政治評論家の有馬晴海氏は「両院議員懇談会は『ガス抜き』で終わったようだが、『石破おろし』をめぐる自民党内の見方は甘い。選挙を控える参院議員の中では退陣論も挙がる。『石破カラー』で支持率回復の目もあるが、石破首相は演出はうまくない。我慢強さをみせ、耐えるしかない段階だが、すべてにおいてヨタヨタで、ちょっとしたきっかけで政権が終わる可能性はある」と語った。

外交はどうか。

評論家の八幡和郎氏は「トランプ氏との5分だけの電話会談は象徴的だ。石破首相のキャラクターと、トランプ氏の相性も懸念されている。重要なのは『本音で話す』ことではなく、『メンツをつぶさないよう迎合しているかにみせて誘導する』ことだ。石破政権には厳しい宿題が多く課されている」と分析した。

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