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ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか! 新総裁は中国に〝主張すべきは主張する〟肚の据わった外交を 海自護衛艦「台湾海峡通過」決断した岸田氏はあっぱれ

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月2日 11時0分

石破氏は自民党総裁に選出され、記者会見に臨んだ=9月27日、東京・永田町の党本部(夕刊フジ)

石破茂元幹事長が先月27日、自民党新総裁に選出されました。今週は党役員人事、組閣が急ピッチで行われています。

一方、総裁選の期間中も前途多難だったのが、世界の安全保障情勢です。11月の米大統領選も相まって、「各国が政権交代で迅速な対応が難しいうちに、また新政権の外交方針が固まる前に、できる限り現状変更をしておきたい」。あるいは、「権益を主張しておきたい」「圧力をかけておきたい」。そんな考えがにじむような動きが起きています。

中東に目を向ければ、イスラエルによるレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラへの攻撃もそうです。東欧では、ロシアによるウクライナへの圧迫が激しさを増しています。ウクライナによるロシア領内深部への越境攻撃に対し、ウラジーミル・プーチン露大統領は核兵器の使用も辞さない考えを示し、改めて〝核の脅し〟を行いました。

わが国にも、ロシア軍哨戒機が先月23日、北海道・礼文島付近の日本領空を3度も侵犯しました。この行動は、中国との連携も疑われ、同じタイミングで、ロシアと中国の艦艇計8隻が宗谷海峡を通過しました。

中国は同25日、ICBM(大陸間弾道弾)を南太平洋に向けて発射しました。深圳での日本人男児刺殺事件(同18日)では、中国当局は「偶発的事件」と言い張り、日本側の真相究明要求をかわし続けています。

在日中国大使館は同24日、「反中感情が高まっている」として、日本渡航を予定する自国民や日本在住者に注意喚起を行いました。

王毅政治局員兼外相や中国外務省の林剣副報道局長らが記者会見で、「感情的になるのは止めて冷静に対応すべきだ」などと、日本の世論を逆なでするような発言を相次いで行いました。

中国当局による不可解な日本人拘束は、今この瞬間も続いています。日本産海産物の輸入停止は再開に向けて検討するというものの、本当に進むかどうかは中国側の胸三寸にかかっています。

石破氏は、こうした状況に、首相として決断することも多くなります。

海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」が先週、自衛隊発足以来初めて、中国大陸と台湾の間にある台湾海峡を通過したことがニュースになりました。岸田文雄首相(当時)が指示したようです。台湾海峡は国際海峡です。自衛隊の艦艇にも無害通航権があり、航行するのは自由です。本来、これがニュースになること自体がおかしな話なのです。

私の取材では、防衛省・自衛隊が過去に何度も台湾海峡を通るルートを主張したものの、時の政権の判断などで一度も実現できませんでした。「隣国への気遣い」が背景にあったことは想像に難くありません。

その意味で、今回決断した岸田氏はあっぱれです。新政権はこの方針を反故(ほご)にしてはいけません。中国に対し、主張すべきは主張し、話し合うべきは話し合う。肚の据わった外交が期待されます。

■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!Cozy up!」(月~金曜朝6―8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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