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ハリス氏が嫌われる理由 バイデン大統領の後継も「政策能力が怪しい」「白人労働者の支持得られるか…」ただ〝確トラ〟にはまだ早い

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月24日 15時16分

米大統領選から撤退した民主党のジョー・バイデン大統領(81)の後継として立候補したカマラ・ハリス副大統領(59)が、党候補の指名獲得を確実にした。共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)との対決となるが、気になるのは、副大統領としてのハリス氏の〝不人気ぶり〟だ。黒人女性の副大統領として華々しく登場したが、その後の3年半は影が薄く、支持率も低調に推移した。暗殺未遂事件を経て求心力を高めているトランプ氏と勝負になるのか。

ハリス氏は23日(日本時間24日)、民主党の候補指名を確実にした後初めての集会を中西部ミルウォーキー近郊で開き、共和党のトランプ氏が「米国を後退させようとしている」と批判した。

ハリス氏は政策面では気候変動対策に重点を置いてきた。カリフォルニア州司法長官の在任中にはエネルギー企業を環境汚染で訴えたこともある。石油増産などを訴えるトランプ氏と対照的だ。

AP通信の集計によると、ハリス氏は党候補指名獲得に必要な代議員数1976人を上回る2668人からの支持を得た。党重鎮のナンシー・ペロシ元下院議長(84)に加え、有力な対立候補と目された同党の知事や議員らが相次いでハリス氏支持を表明している。党全国委員会は、党大会に先立つ8月7日までに党の大統領候補を選出する考えだという。

バイデン氏が後継にハリス氏を推薦した後、1日で約8100万ドル(約127億円)の献金が集まったと同氏の陣営は発表した。大統領候補が1日で集めた献金額としては史上最高額としている。

ハリス氏はジャマイカ系の父と、インド系の母の間に生まれ、女性、黒人、アジア系初の副大統領として注目された。2011年に黒人女性初のカリフォルニア州司法長官に就任し、17年に黒人女性史上2人目となる連邦上院議員に転身した。

20年の大統領選では候補者指名争いに挑戦したが、支持が広がらず撤退した。その後、バイデン氏に副大統領に指名され、米ヴォーグや仏エルなど女性ファッション誌の表紙も飾った。

脚光を浴びたハリス氏だったが、その後は人気が低迷、米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が各社のデータを平均した好感度調査(今年6月28日~7月22日)では、ハリス氏を「好ましい」とするのが38・8%に対し、「好ましくない」が51・8%だった。

上智大学の前嶋和弘教授(米国現代政治)は「ハリス氏の政策能力が怪しいということが、バイデン氏が候補を降りられなかった理由でもある。移民について『来ないで』と発言し、一部の党内左派の失望を招いた。人種的マイノリティーが多く住む地域の投票所を減らすなどの共和党側の施策にも対抗できなかった」と指摘する。

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