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「中国より悪」米鉄鋼CEO〝大暴言〟日本は「1945年以来、学んでいない」USスチール買収に割り込み 無策の石破政権、国益損ねる恐れ

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月15日 15時30分

クリフスは23年にはUSスチールに対し、総額70億ドル(約1兆1000億円)余りでの買収を提案したが、同社は141億ドルを提示した日鉄を相手に選んだ経緯がある。

日鉄は違法な買収妨害工作があったとして、今年に入ってゴンカルベス氏らを提訴している。

ゴンカルベス氏は会見で「(USスチールを)買収したい。計画がある」と強調した。米CNBCは13日、クリフスが電炉大手ニューコアと提携して、クリフスが現金でUSスチールを買収後、USスチール傘下の電炉会社をニューコアに売却する計画だと報じた。ただ、日鉄はUSスチール株を1株当たり55ドルで取得する計画だが、クリフスは30ドル台後半で買い取る方針で、日鉄の提示額を下回る。

「日鉄との買収計画が破棄されないと、われわれは何もできない」というゴンカルベス氏は「米国第一主義」を強調し、トランプ氏に露骨にすり寄ってみせた。

石破首相が、バイデン氏の買収禁止命令を疑問視したことに関しては「この首相には(20日の米大統領就任式まで)あと7日待って、同じ要求をトランプ氏に繰り返してもらいたい」と挑発した。

■石破首相「企業と企業の問題」

石破首相は13日、バイデン大統領らとのオンライン会談で、買収禁止命令について、日本だけでなく米国の経済界からも強い懸念の声が上がっているとして、払拭に向けた対応を強く求めた。首相は会談後「いろいろなやりとりがあったわけではない」と公邸で記者団に述べ、バイデン氏の反応には触れなかった。

一方で首相は12日放送されたBSテレ東の番組では「政府として言うべきことは言うが、基本的に企業と企業の問題だ」とも発言した。

日鉄の買収については、バイデン氏が命令で求めた計画の放棄期限が2月2日から6月18日まで延長された。トランプ氏の判断がますます重要になってきたが、石破首相との対面での会談は2月上旬をめどに調整中だ。

前出の山上氏はこう強調した。

「ゴンカルベス氏の暴言を招いたのは、日本政府が及び腰の態度をとってきた責任もある。石破首相がトランプ氏にも会えず、米国との関係が構築できていないことで高をくくって挑発に出た面もあるのではないか。日本政府は『全く違う。日本は米国の鉄鋼業を助けるのであり、中国鉄鋼業が世界市場を席巻しないよう供給網を強靱(きょうじん)にするためだ』と主張しなければならない。暴言を無力化するよう日本の政治家や外交官は努めるべきではないか」

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