菅野智之のオリオールズ〝1年契約〟は原前監督の教えだった 米大リーグ挑戦に向け相談、まず戦場に立て! 大谷と夢対決も期待
zakzak by夕刊フジ / 2025年1月15日 11時35分
巨人前監督の原辰徳氏(66)が14日、客員教授を務める国際武道大(千葉県勝浦市)で新春恒例の特別講義。今オフに巨人から海外フリーエージェント(FA)権を行使した甥の菅野智之投手(35)から米大リーグ挑戦に向けて相談を受けていたと明かし、送った助言に沿う形でオリオールズと1年契約に至ったことを喜んだ。 (笹森倫)
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かつて第3次原政権下の2020年オフにも、菅野はメジャー移籍を目指して巨人にポスティングシステムの利用を認められながら、米球団との交渉が不調に終わり断念。原氏は当時を「ちょうどコロナで試合数が少なかったり、(米移籍は)非常に難しい時期だった。彼はずっと夢を持ってた」と振り返り、今回の2度目の挑戦に際して「メジャーの相談も受けました」と明かした。
そこで今度こそ夢がかなうよう、ひとつだけアドバイスを送ったという。「何年契約してくれないとイヤだとか、そういうケチくさいことは言わない方がいい。まず1年で勝負だ。その1年の中で頑張れば、いいチームが選んでくれるよ」。契約の内容を気にするのは活躍してからでいい。とにかくメジャーの戦場に立つことを最優先にするよう説いたのだ。
果たして菅野はオリオールズと約20億円で1年契約。現地から本人の報告を受けた原氏は「歴史ある、いい球団に行ったと思いますよ」と歓迎し、「去年くらいの投球をすれば、そこそこやれると思いますよ」と活躍を期待する。メジャーでは1年後といわずシーズン途中でも、プレーオフ進出の懸かるチームに引き抜かれることはざら。翌年以降の年俸負担を気にせずに獲れる1年契約は、その可能性をさらに高めるものといえる。
菅野が順調にメジャーに定着すれば、原氏が「ひとつの目標として、今年は彼のプレーを米国に行って見てみたい。たぶん彼は100年、200年たっても歴史に名を残す人でしょう。そういう姿を見たいと思わせる素晴らしい選手」と絶賛するドジャース・大谷との夢対決も。若大将は現地観戦と合わせて、無類のゴルフ好きだけに昼は米国の名門コースを回る〝ダブルヘッダー〟構想まで披露するなど、甥っ子の雄飛に胸を弾ませている。
なお、国際武道大の岩井美樹教授が東海大野球部の先輩にあたる縁で、02年から続けてきた講義は20回目の節目を迎えた今回で一区切りの予定。原氏は経歴紹介の際に定番の〝つかみネタ〟として自身はドラフトで4球団競合でも巨人に入るという強い信念が実ったと胸を張りつつ、巨人行きたさのドラフト3度目の正直もかなわなかった江川卓氏をいじって会場の笑いを誘ってきたが、今年の受講生から反応はなく「全然分かってないよね? 当時はすごい事件になったんだけど…」と苦笑い。時の流れを感じさせた。
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