ニュースの核心 菅前首相「加藤勝信氏が意中の人」で号砲!「ポスト岸田」最新分析 本命2人、伏兵1人…ゼロではない麻生氏の〝高市推し〟
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月12日 15時30分
ここへきて、小林鷹之前経済安保相の名前が浮上している。彼の強みは、何といっても49歳という若さだ。衆院当選4回という経歴は、普通なら閣僚にも早いが、東大、大蔵省(現財務省)、ハーバード大ケネディスクール出身という華麗な経歴にも助けられて、総裁候補のダークホースになった。
麻生氏の「高市推し」も
河野太郎デジタル担当相や石破茂元幹事長の名前も挙がっているが、小泉氏と合わせて「小石河連合」と称される2人は、菅氏が先の会合に小泉氏を呼んだ時点で、目が消えつつある。逆に、小泉氏は「加藤政権なら閣僚候補」に躍り出た。茂木敏充幹事長は党内人気がいま一つだ。
以上で、誰が有力なのか。
加藤氏は、安倍派の多くと二階派、茂木派の一部、それに菅グループの国会議員票が見込める。精力的に地方で講演会を開いている高市早苗経済安保相は「党員票狙い」だろう。麻生氏が、高市氏を推す可能性もゼロとは言えない。ライバルの菅氏と距離がある高市氏は、いわば「敵の敵は味方」になる。
麻生氏が高市氏を推せば、一定の国会議員票を見込め、加藤氏といい勝負になるかもしれない。女性である点も有利だ。かくて、加藤、高市両氏が本命候補ではないか。
私は、その先に注目している。誰が「ポスト岸田」になろうと、来年10月の任期満了までには、必ず総選挙がある。そこで自公連立政権は過半数を獲得できるだろうか。いまの不人気を見れば、絶対確実とは言えない。そのときは、日本維新の会や国民民主党との連立が視野に入ってくる。
日本の政治は再び、多党連立で流動化しそうだ。欧州の現状を見れば、それは激動する時代の潮流でもある。
長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。
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