1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

ぴいぷる 七代目円楽襲名・三遊亭王楽「挑戦して突き抜けていきたい」師匠・五代目の〝技〟兄弟子・六代目の〝粋〟に七代目が新しい〝色〟で挑む

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月22日 6時30分

2025年2月に七代目「円楽」を襲名する、落語家の三遊亭王楽=15日午後、東京都台東区(寺河内美奈撮影)(夕刊フジ)

2月に七代目三遊亭円楽を襲名する。師匠は〝星の王子様〟といわれ、落語界のトップに君臨した五代目圓楽さん(2009年死去、享年72)。兄弟子の六代目円楽さん(22年死去、享年76)は〝腹黒キャラ〟といわれたが、実は兄貴肌で世話好きだった。

「今は忙しく動き回っているのでプレッシャーを感じる暇はないですが、お披露目の落語会で『円楽』のめくりをみて高座に上がった時、怒濤のように緊張と実感が湧いてくるんでしょうね」

七代目襲名の話を受けたのは一昨年の暮れ。六代目のおかみさんが、父の三遊亭好楽を自宅に招き、六代目の言葉として「〝王楽君に円楽を〟ということだから、もしよければ…」と伝えられた。荷が重かったが引き受けた。

「時期尚早かとも思いましたが、区切り(六代目の七回忌)までいくと円楽の名前が忘れられてしまうおそれがあると思い、自分の中でアクセルを踏みました。円楽の名前は全国的に知らない人がいないくらいポピュラーでビッグ。五代目、六代目が命を懸けて大きくしたこの名前を小さくしないようにしないと」

父・好楽から「自分の愛した人のところへ行きなさい」

実はもともと落語に興味があったわけではない。落語家の家に生まれたが、落語は聴くこともなく、趣味は読書と映画鑑賞。落語との出合いは大学1年の時だった。

「子供の頃は人見知りでおとなしく、学校でも地味な存在でした。父親がテレビに出ているのがイヤで『笑点』のテーマソングは聞きたくなかったくらい。(三遊亭)円橘師匠の独演会のゲストが映画評論家というので見に行き、失礼ながらついでに聴いた円橘師匠の落語が初めてでした」

この一席でどっぷりとハマり、自宅にあった落語のテープやビデオを片っ端から聞いた。寄席にも通いつめ、大学4年の頃には落語家になることを決めていた。

「卒業間際、父親がソファで新聞を読んでいるとき、正座で『誰に弟子入りするかは決めていませんが、落語家になりたいんです』と言うと、父は『(落語)協会でも芸協(落語芸術協会)でも立川流でもいいから、自分の愛した人のところに行きなさい』と決断を尊重してくれました」

2カ月で二十四孝、たらちね、子ほめ、野ざらし、花筏…

五代目の最後の弟子

五代目の27番目、そして最後の弟子となった。入門が許されて3日後、五代目の自宅に訪問すると、いきなり大ネタ「二十四孝(にじゅうしこう)」を教わった。

「必死に覚えて10日後に噺を直してもらうと、次はすぐに『たらちね』。その後は『子ほめ』『野ざらし』『花筏』とわずか2カ月で10席もの噺を稽古してもらいました。そして『私の癖がつくといけないからよそに行きなさい』と言われましたが、教えるのに飽きたんでしょうか(笑)」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください