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ぴいぷる ジャズピアニスト・山下洋輔 衰えぬ情熱、ピアノの楽しみ 田原総一朗氏の思惑外れた?69年に伝説の早大乱入ライブで「音楽の力」 

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月17日 11時0分

半世紀を過ぎても変わらない情熱で弾き続けているフリージャズ。いや〝フリー〟はそれ以上、生まれたときからピアノはそばにあった。

「母親がピアノが大好きで、よく弾いていました。僕も立ち上がれるようになったら、ピアノのところにいってヒジ打ちをやっていた。というか小さいからヒジ打ちをやるしかない。親は怒らずに笑っていたそうです」

ピアノを教わらなくても、知らず知らずのうちに芽生えてくる才能。

「知っているメロディやフレーズはすぐに弾けたし、勝手に伴奏もできて、作曲家みたいなことをするのが好きでした。それがジャズにつながりましたね。バイオリンはレッスンを受けましたがピアノは嫌だといいました。ピアノは教わらなくても音が出せる。だからのめり込んでいったんです。でもクラシックがコンプレックスにならないように、ジャズを始めたのちに国立音大の作曲科に入り直しました」

学ぶうちに面白い共通点に気づいた。

「ジャズのインプロに似ていたんです。昔のクラシックの作曲家も即興でピアノが弾けたんじゃないか。楽譜になる前は即興だったんじゃないかって。楽譜に残されたものが定番になっていくんですが、僕がイメージするのはその前。楽譜になる前のものなんです」

4月5日(土)には恒例の『山下洋輔ソロピアノ・コンサート』が、東京晴海の第一生命ホールで行われる。ファンにとっては1年に1回必ず訪れる至福のひとときだ。

「楽しんで演奏をするのが一番です。皆さんも楽しんでいただけたら。僕は今でもピアノの前に座るとうれしい。年齢を重ねて人前で弾く機会は少なくなったけど、自宅にいてふとピアノが目に入ったときにも好きな音を弾くんです。だってピアノはそこに座るだけで弾けるんですから。ピアノの蓋を開けるだけでいいし、開いているときだったある」

フリーに鍵盤との触れ合いを楽しみながら、巨匠は弾き続ける。

(ペン・秋谷哲 カメラ・鴨志田拓海)

『山下洋輔ソロピアノ・コンサート』4月5日(土)東京晴海の第一生命ホールで開催

■山下洋輔(やました・ようすけ) 1942年2月26日生まれ、82歳。東京都出身。1969年に山下洋輔トリオを結成し、フリーフォームな演奏でジャズ界に衝撃を与える。ジャズ以外も、和太鼓やシンフォニー・オーケストラとの共演など活動の幅を広げ、2016年にウィーン楽友協会ホールで佐渡裕指揮のトーンキュンストラー管弦楽団と共演。19年に山下洋輔トリオ50周年記念「爆裂半世紀!」開催。20年にソロピアノ・アルバム『クワイエット・メモリーズ』リリース。99年芸術選奨文部大臣賞、03年紫綬褒章、12年旭日小綬章受章。国立音楽大学招聘教授。多数の著書を持つエッセイストでもある。15、18年に夕刊フジ主催ライブに出演。今年7月に太鼓の林英哲とのコラボ40周年ライブを予定。

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