日本の解き方 霞が関の官僚が嫌がる自民総裁候補は 言う通りにする人が最も好都合 進次郎氏は何を言うかで要注意 河野氏と高市氏は「鬼門」
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月5日 6時30分
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)は出馬ラッシュが続いている。過去に例のない大乱戦の行方を固唾をのんで見守っているのが霞が関の官僚たちだ。元内閣参事官で嘉悦大教授の高橋洋一氏は、官僚は「未知数」の政治家を警戒する一方、「官僚が敷いた路線から大きく逸脱しない」「予測可能」な政治家はコントロールしやすいと指摘する。財務官僚出身で、首相官邸での勤務経験もあり「官僚」と「政治」の両方を知る高橋氏は、立候補に意欲を示す12人について霞が関が「最も嫌がる候補」「要注意の候補」「扱いやすい候補」「〝鬼門〟の候補」などの観点で分類した。
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自民党総裁選では12人が立候補の意欲を示している。「霞が関」の官僚が最も望む候補、そして最も嫌う候補は誰だろうか。
総裁選への出馬を目指している12人の中から推薦人20人を得て、12日の告示時点で残るのは6~8人程度とみられる。
12人のうち霞が関官僚が最も嫌がるのは、非官僚出身で閣僚経験がなく未知数の青山氏ではないか。
その他の11人は、閣僚経験があるので、良くも悪くも予測可能である。特に官僚出身の加藤氏、小林氏、斎藤氏は安定感があり、官僚としては御しやすい。
非官僚出身の石破氏、上川氏、小泉氏、河野氏、高市氏、野田氏、林氏、茂木氏のうち、閣僚経験の少ない小泉氏は、霞が関としては要注意だろう。
財務省も小泉氏がいずれ首相になることを想定して、それなりの対策をとってきたかもしれないが、まだ十分な準備はできていないはずだ。父の純一郎元首相も「大蔵族」と言われていたが、蓋を開けてみると、必ずしも当時の財務省の枠内に収まらないことも少なくなかった。
純一郎氏は「郵政民営化」を主張していたことで、旧郵政省は気が気でなかっただろうし、実際に旧郵政省を解体した。官僚としては組織保持が最優先事項なので、旧郵政官僚としては、純一郎氏は絶対に認めたくない人だったはずだ。
進次郎氏は何を言うだろうか、それによって官僚の受け入れ態度も異なってくる。もし、これまでの農業改革くらいの話であると、官僚にとってはくみし易しとなる。
残りの7人については、政治家がどのくらい「独自」なことを言い出すかによって、官僚の歓迎度は違うだろう。もちろん、独自のことをあまり言わずに、官僚の言う通りにしてくれる人が、最も好都合だ。
その観点から、上川氏、野田氏、林氏は似たりよったりで官僚からすると扱いやすい。
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