岩田明子 さくらリポート トランプ氏再任なら懸念される「北朝鮮外交」拉致問題解決を迫ることができるのか 暗殺未遂事件、自民総裁選にも影響
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月17日 6時30分
さらに貿易問題で安倍氏は戦略的に米国を押さえ込むことに成功していた。安倍氏が2020年8月に退陣を表明した際、トランプ氏は電話会談で「貿易交渉では正直負けたと思った」と吐露していた。
「米国第一(アメリカ・ファースト)主義」を掲げるトランプ氏が、安倍氏なき日本に対して、通商分野で要求を強めてくる懸念がある。
米国の混乱を受け、9月の自民党総裁選の重要性はより増している。
次期衆院選への不安から、国民の支持が高い政治家を選ぶという「人気投票」に終わってはならない。「日本の総理が言うんだから」と、日本の要求を呑(の)んでくれるような関係をどの国とも構築できる人材が必要だ。国際社会で力を発揮し得る政治家が新総裁にならなければ、迫りくる危機には対峙(たいじ)できないだろう。
■岩田明子(いわた・あきこ) ジャーナリスト・千葉大学客員教授、中京大学客員教授。千葉県出身。東大法学部を卒業後、1996年にNHKに入局。岡山放送局で事件担当。2000年から報道局政治部記者を経て解説主幹。永田町や霞が関、国際会議、首脳会談を20年以上取材。昨年7月にNHKを早期退職し、テレビやラジオでニュース解説などを担当する。月刊誌などへの寄稿も多い。著書に『安倍晋三実録』(文芸春秋)。
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