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24歳で「もうダメだ、辞めよう」 引退がよぎるも…“魔球”が開く支配下への道

Full-Count / 2025年2月5日 8時10分

オリックス・入山海斗【写真:北野正樹】

■オリックス・育成の入山が習得した“魔球”の存在

「ぺーた直伝」の“魔球”で活路を開く。オリックス育成・入山海斗投手が山下舜平大投手から教わったパワーカーブで育成3年目での支配下選手登録を目指す。

「真っすぐを中心で投げていたのですが、変化球でカウントを取れたら投球の幅が広がると思って教えてもらいました。球種が増えて、楽に投げられるようになりました」

 指南を受けたのは、山下のパワーカーブだ。ストレートとフォークを武器にする入山にとって、縦に大きく変化するパワーカーブを交えることで同じ球種をさらに引き立てる山下の投球は大いに参考になった。握りを教えてもらうと指の掛け方に違いはあったものの、イメージが合って練習することになった。

 昨年8月中旬のウエスタン・リーグで試したところ「結構、ファウルと空振りも取れた。見逃しでカウントも取れました」と自信を深め、本格的に取り入れた。シーズン終了後に行われた宮崎フェニックス・リーグでは「カーブでカウントを取り、真っすぐとフォークで仕留めるという狙い通りの投球もできるようになりました」という。
 
 入山は、大阪府守口市出身。日高高校中津分校(和歌山)に進学後、外野手から投手に転向し、リリーフの切り札として県大会準優勝に貢献した。東北福祉大では150キロ前後のストレートを武器に1年秋に公式戦に登板したが、制球に苦しみ4年間での公式戦登板は1試合にとどまった。

 2022年育成ドラフト3位でオリックスに入団し、プロ1年目はストレートとフォークを評価されてファームの抑えを任された。44試合に登板し5勝3敗、13セーブ、防御率2.36。プロ2年目は先発を除く起用で回またぎも経験したが、39試合登板で防御率3.18と、支配下選手登録には届かなかった。

■育成で過ごした2年間に「もうダメだ、辞めようと思ったこともありました」

 実は、育成2年目で支配下登録を掴めなかったら、野球を断念することも考えていた。「もうダメだ、辞めようと思ったこともありました。でも、成績は1年目より悪かったのですが、いろんなところで投げさせてもらって、成長したところもありました。奪三振も増えたし、真っすぐの抜け球も少なくなりました。段々、よくなってきているんでもう1年、やることに決めました」。パワーカーブが武器になりつつあることも、前を向かせてくれた。

 学んだこともあった。「フェニックスではコースを突くなどのテーマで臨んだのですが、内角低めの別に悪いボールではないのに結構、打たれてしまって。コースに投げるのも大事ですが、そこに入れにいくのではなく、もっと腕を振って自分のいいボールを投げることが優先なんだと」。

 育成3年目の目標は、中継ぎ、抑えでウエスタン・リーグで50試合登板。試合数の達成が目標ではなく、それだけ登板機会が増えれば自然に支配下選手に近づくというわけだ。「好不調の波が大きいので、良い時の投球を増やせるように意識したいと思います」。大学の先輩でもある岸田護監督の力になるためにも不退転の覚悟で臨む。(北野正樹 / Masaki Kitano)

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