『私ときどきレッサーパンダ』アカデミー賞監督の「これまでのピクサーとは違う」を意識した映画作りって?
ガジェット通信 / 2022年3月7日 19時0分
『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』『インサイド・ヘッド』など、イマジネーションあふれるユニークな“もしも”の世界を描き、数々の感動的な物語を贈り届けてきたディズニー&ピクサー。そんな彼らの最新作、“ときどきレッサーパンダになってしまう女の子”を描く『私ときどきレッサーパンダ』が、3月11日(金)にDisney+(ディズニープラス)にて独占配信開始となります。
本作の監督を務めるのは、短編映画『Bao』でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したドミー・シー。彼女はピクサー長編初監督の本作に並々ならぬ意気込みを持って挑んでいるようで、シーを含めたピクサーの経験豊富な制作陣が、“キャラクターがカメラに向かって話しかける演出”、“面白いモーションにこだわったキャラの動かし方”、“キャラを際立たせる背景へのこだわり”など〈これまでのピクサー作品とは違う〉を意識した映画作りについて語っています。
主人公メイは、母親の前ではいつも“マジメで頑張り屋”のいい子ですが、本当は友達とハメを外して遊んだりする一面を持つ女の子。本作はそんなメイが、“私は好きなように生きている”と<本当の自分>を紹介しながらカメラに向かって語りかける演出でスタートする。ドミー・シー監督によると、この描写にはある狙いが込められていたようで「あのアイディアは脚本の初稿からあったものよ。いきなりインパクトのある形で始めたいと思ったの。この映画はすべての意味でこれまでと違うものにしたかった。ピクサー映画で、キャラクターがカメラに向かって話しかけるというのは、これまでやっていないと思うわ」と、開始数分で観る人の意識をメイに惹きつけるために、これまでのピクサー作品とは一味違った演出を取り入れたことを明かしています。
メイは、ある出来事をきっかけに感情をコントロールできなくなってしまい、モフモフなレッサーパンダに変身してしまう。劇中ではそんな
メイが、部屋の中の物を壊したり、街の梯子にしがみついて騒ぎを起こしたりなど、おっちょこちょいな様子で描かれています。そんな可愛く
も面白いキャラクターの動きにも監督のこだわりが詰まっているようで、『トイ・ストーリー3』、『インサイド・ヘッド』などを手掛けたアニメーターのアーロン・ハートラインは「ピクサーでは、基本キャラクターのパーツを1 箇所だけ動かすことはしないけど、本作ではあえて行っているの。これは結構、重要なポイントで、ドミーのセンスを表すものと言えるわ。このほうがずっとファニーで、ユニークに見えるでしょ」と、ピクサーの手法として珍しい演出であったと語っており、体の各パーツの動きを細分化しているからこそ、少しドジっ子なメイのついついクスっと笑ってしまう、これまでにないコミカルな動きを表現できているのです。
さらに、シー監督こだわりの演出はキャラクターだけでなく、背景にも散りばめられており、『リメンバー・ミー』、『ウォーリー』などを手
掛けたビジュアル・エフェクト・スーパーバイザーのダニエル・ファインバーグは「この作品では、背景をただ美しく見せるのでなく、もっと違った風に見せるということを意識したの。シー監督は[もっと新しく見せるために、他にどんなことができるかな]と尋ねていたわ。その過程で、背景をパステル画のようにして、キャラをもっと際立たせるようにしたの。そうすることによって、本作独自のルックが誕生したのよ」と語った。劇中には、メイが暮らすトロントの街並みや、実家のお寺などの背景を柔らかい絵のタッチで描くことで、元気いっぱいに動くメイたちに視線を誘導させる、シー監督独自の巧みな演出が施されているそう。監督がたくさんのこだわりを詰め込んで完成させた本作を是非楽しんで!
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