映画『ありきたりな言葉じゃなくて』小西桜子インタビュー「前半後半で一変するキャラクター、わたし自身も楽しませてもらいました」 物語の鍵握る“彼女”役
ガジェット通信 / 2025年1月16日 15時0分
前原滉さん、小西桜子さん共演の映画『ありきたりな言葉じゃなくて』が現在全国順次公開中です。
本作は、テレビ朝日のグループ会社として65年の歴史を持ち、報道情報番組やバラエティ番組を数多く手掛けているテレビ朝日映像が2021年に発足した「映画プロジェクト」から誕生した、初となる長編オリジナル映画です。
脚本家として夢を掴んだ矢先、偶然に出会った“彼女”に翻弄され、奈落の底に突き落とされる主人公(前原滉)。物語の鍵を握る“彼女”役、小西桜子さんにお話をうかがいました。
●この『ありきたりな言葉じゃなくて』、出演が決まった時はいかがでしたか?
わたしが演じた“りえ”という役柄は物語上重要になるキャラクターなので、責任を持ってきちんと“りえ”と作品に向き合い、みなさんと一緒に作り上げたいなと思いました。
●チラシのイメージとはまったく異なる作品で驚いたのですが、脚本の感想はいかがでしたか?
物語を全体として読んだ時は、拓也(前原滉)視点の物語なので、拓也の変化、人間味のあるキャラクターが“りえ”と出会ってどのように変化していくのか、周囲との関わりあいでどのように変わっていくのか注目していました。
あとは単純に“りえ”というキャラクターの明かされていない部分が前半と後半で一変するので、そこは予想出来ない展開でわたし自身も楽しませていただきました。
●出演するにあたり、どういう点に惹かれましたか?
“りえ”は難しい役で、拓也から見たら悪い人間だけれど、わたしは彼女のことをすごく理解して、考えて向き合いたいという思いになりました。“りえ”というキャラクターは、どこか放っておけないというか魅力があったので、そこに惹かれましたね。
●拓也視点を通じてのキャラクターなので、人物像の掘り下げと表現の難しさはありますよね。
“りえ”という役柄は、どうしても拓也目線で描かれる“りえ”なので、彼女の主観というよりは、その一面だけを描くことが多いんです。その裏にある行動の理由、“りえ”の想い、そういう行動に至る経緯みたいなものを監督と話し合って埋めていく必要があったので、それは大変だったと言いますか、たくさん時間をかけたところでもあります。
たとえば拓也に嫌がらせをしたいという目的があったにしても、その裏にあるもうひとつの“りえ”が隠しているだろう本音の部分などをちゃんとつめないといけないなというところが多かったので、そこを考えました。
●拓也のほうもちょっと「ん?」と思うところもあり、小西さん自身はどんな印象を持ちましたか?
ちょっと思慮に欠けてているところはよくないなと思いますが(笑)、その人のことを周囲が勝手に推し量れるものでもないと思うので、いい人悪い人という言い方はあまりしたくないと思いつつ、個人的にはちょっと自分に甘いところがある人なのかと思いました。
●先ほど脚本の印象をうかがいましたが、改めて完成した映画をご覧になってみていかがでしたか?
主人公の拓也という人間は、いい人物とは言えないと思いますが、感情移入してしまう部分があったり、もしも拓也の状況に自分がなったら彼のような選択をしてしまうかもしれないという、拓也視点が自分の中に生まれたので、それは新鮮でした。
●今日はありがとうございました!
■公式サイト:https://arikitarinakotobajyanakute.com/ [リンク]
■ストーリー
32歳の藤田拓也(前原滉)は中華料理店を営む両親と暮らしながら、テレビの構成作家として働いている。念願のドラマ脚本家への道を探るなか、売れっ子脚本家・伊東京子(内田慈)の後押しを受け、ついにデビューが決定する。
夢を掴み、浮かれた気持ちでキャバクラを訪れた拓也は、そこで出会った“りえ”(小西桜子)と意気投合。ある晩、りえと遊んで泥酔した拓也が、翌朝目を覚ますと、そこはホテルのベッドの上。記憶がない拓也は、りえの姿が見当たらないことに焦って何度も連絡を取ろうとするが、なぜか繋がらない。
数日後、ようやくりえからメッセージが届き、待ち合わせ場所へと向かう。するとそこには、りえの“彼氏”だという男・猪山衛(奥野瑛太)が待っていた。強引にりえを襲ったという疑いをかけられ、高額の示談金を要求された拓也は困惑するが、脚本家デビューを控えてスキャンダルを恐れるあまり、要求を受け入れてしまう。
やがて、事態はテレビ局にも発覚し、拓也は脚本の担当から外されてしまう。京子や家族からの信頼も失い、絶望する拓也の前に、りえが再び姿を現す。果たして、あの夜の真相は?そして、りえが心に隠し持っていた本当の気持ちとは……?
(C) 2024テレビ朝日映像
(執筆者: ときたたかし)
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