Steam“賛否両論”の『The First Descendant』はどのような改善を施していくのか?プロデューサー&ディレクターに訊いた改善点や今後の方針【TGS2024】
Game*Spark / 2024年9月30日 17時30分
SFな世界設定や爽快感のあるガンアクション、そしてアイテムのルートシステムなどゲーマーの好きな要素が詰まった基本プレイ無料TPS『The First Descendant』。リリースから3ヶ月を迎える本作のいまは、どのようになっているのでしょうか。
本記事では、東京ゲームショウ2024の裏で行なわれた開発者インタビューをお届け。プロデューサーのイ・ボムジュン氏(以下ボムジュン、画像左)と、ディレクターのチュ・ミンソク氏(以下ミンソク、画像右)にさまざまな質問をお訊きしました。
Steamは“賛否両論”、今後の課題は?
――今回、TGS2024に来場した理由を教えて下さい。
ミンソク7月2日にグローバルでリリースさせていただいて以降、特にたくさんの関心を持っていただいた地域が日本となっています。そこで、直接お話を聞いたり、雰囲気を感じさせていただきたいと思い、この度参加させていただきました。10月10日にはアップデートも予定しているので、その宣伝も兼ねています。
――TGS全体の熱気についてはどう感じていますか。
ミンソク会場はまだ少し回っただけなのですが、すごく楽しいです。日本はIPが強い国なので、興味のある作品がたくさん展示されていて楽しいです。
――リリースから3ヶ月を迎えようとしています。今の心境はいかがでしょうか。
ボムジュンひとことで言うと、とても大変です(笑)。ライブサービスとして展開しつつも解決しなければならない課題は山積みですし、今後末永くサービスを続けるためにどういった方向性にしていくか……という悩みもたくさんあります。ユーザーの皆様がたくさんフィードバックをくださるので、その意見も対応しながら、サービスの基盤を作るために努力しています。
ただ、肉体的にはかなりハードなんですが、自分が作ったものにフィードバックをいただけるのはとてもやりがいを感じて嬉しいです。
――日本ユーザーはたくさん関心を寄せているとのことですが、勢いやプレイ傾向はどういった特徴がありますか。
ミンソク国ごとの違いが出るのかなと予想していたのですが、実のところあまり差は多くありません。日本と韓国はプレイスタイルが似ていますし、強いて言うなら北米のユーザーも少しログインパターンが違う、という程度です。ひとつ挙げるとすれば、日本は韓国と比べて圧倒的にPCよりコンソールプレイヤーの方が多いというところは言えますね。
とはいえ本作は国ごとに特色があるというよりも、ルートシューターというジャンルのファンが集まっているという感じで、プレイスタイルは大きく変わりません。
――8月末にシーズン1が始まりましたが、ユーザーからの反応はどんなものがありますか。
ミンソク正直にお話すると、ユーザーの皆様が期待していたようなコンテンツのボリュームや方向性には答えられていないというのが現状です。いまはこれに対処するため、アップデートやホットフィックスを続けています。開発チームとしても、今回のシーズンを通して、ユーザーの皆様はどのようなゲームを求めているのかの検討を進めていまして、シーズン2ではフィードバックを基に皆様が望んでいるようなコンテンツを準備させていただければと思います。
――シーズン1リリース前の計画に変更があったとお伺いしました。
ミンソクそうですね。当初はアップデートを3回に分けて行うという方針を立てていたのですが、皆様からの関心が大きいこともあり、不満の声が多くあがりました。そこで急遽前倒しをして、2回に分けるという方針をとっています。10月10日のアップデートも、もともとは10月末頃にリリース予定でした。
――10月10日のアップデートではどんな新要素や改善が期待できるのでしょうか。
ミンソク次のアップデートではアルティメット・フレイナをリリース予定でして、その前に9月26日のアップデートでフレイナをリワークしました。より性能が良く、楽しみやすいキャラになっています。他には、新たな武器・迎撃戦・侵入作戦の400%ダンジョンなどを追加させていただきます。
また、10月10日以降ももう1回メジャーアップデートを予定していまして、既存の防衛戦なども、もっとウェーブごとの時間が短く、たくさんモンスターが出てくるような難易度も用意しています。改善点としては、リアクターの集めやすさ向上などを行っています。
――現在、Steamレビューは賛否両論となっていて、主にキャラクターバランスについて不満を持っている人が多いようです。これはどのように改善していきたいですか。
ミンソク我々が考えている方向性としては、キャラクターごとのレベルを引き上げることです。現状、狩りではバニー、迎撃戦ではヘイリーが強いと認識されているのですが、他のキャラもバフを続けていまして、単に数値をいじるだけではなく、スキルのリワークも重ねて、面白く遊べるような改善を検討しています。皆様からあまり選ばれないキャラや武器の力を引き上げていこうと考えています。
また、現在代表的なコンテンツが狩りと迎撃戦の2つにわかれています。ここにバリエーションをつけていきたいと考えていまして、いろいろなコンテンツができれば、それぞれで効率の良いキャラが違うような環境を作っていきたいと思っています。
――なるほど。具体的に、どのようなケースが考えられるのでしょうか。
ミンソク先述した400%ダンジョンの侵入作戦はものすごい数のモンスターが出てくるのですが、範囲持続ダメージを与えるアルティメット・フレイナが有用、といった具合です。コンテンツごとに、それぞれ性能を極限まで発揮できるような方向性を考えています。
――本作のプレイヤーには、セクシーな衣装に魅力を感じている人はたくさんいると思います。こだわりがあれば教えてください。
ボムジュンそこはもちろんとてもこだわっているところで、10月10日のアップデートでも魅力的なスキンを追加します。単純に露出度が高ければ良いスキンなのか……というとそんなことはないので、そのキャラの魅力を存分に表現できるデザインを模索しています。
アルティメット・バルビーのデザインは話題を呼びましたが、これは最初のデザインからたくさんリテイクを重ねました。衣装の材質から透明度まで、ひとつひとつこだわって作っています。
ミンソクアルティメット・フレイナに今後追加されるスキンは“スゴい”ので、ぜひ楽しみにしていてください(笑)。
――ありがとうございます(笑)。PS5 Proに対応することが発表されていましたが、具体的にどういった改善が期待できますか。
ボムジュン本作のPS5版は非常に良い成果を出せましたので、SIEさんとも緊密な連携を行っています。技術的な交流やアドバイスをもいただいていて、解像度やフレームレートの改善に加え、PSSRのアップスケーリングも適用されていて、クオリティ面で向上がみられますので、ぜひご期待ください。
――ありがとうございました。
『The First Descendant』は、PC(Steam)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに基本プレイ無料で配信中です。
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