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[MOM1128]市立船橋DF藤井拓(3年)_「後ろで必ず必要」なリーダーシップと読む力

ゲキサカ / 2014年9月22日 20時50分

[MOM1128]市立船橋DF藤井拓(3年)_「後ろで必ず必要」なリーダーシップと読む力

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.20 高円宮杯プレミアリーグEAST第14節 市立船橋高 1-1 流通経済大柏高 グラスポ]

 昨年、夏の高校日本一に輝いたチームではボランチとしてインパクトあるプレーを見せていた。今年はチーム事情のため、ポジションは3バックの中央やこの日務めた4バックのCB。決してスピードのある選手ではなく、朝岡隆蔵監督も「CBの人間ではない」と認める。それでも指揮官が「藤井のリーダーシップとゲームを読む力は後ろで必ず必要」と語り、その期待に応えるようにディフェンスラインで見せているクオリティの高さは市立船橋高の勝利に欠かせない。名門の頭脳派CB藤井拓主将(3年)が流通経済大柏高とのライバル対決において、攻守両面で存在感を放った。

 この日、マッチアップした相手はプロ入りが濃厚となっている注目選手・小川諒也。こちらは本来DFだが、抜群のスピードを持つ“大型アタッカー”でもある小川との駆け引きで、藤井は相手をスピードに乗らせない。「最初に相手の走るコースに身体を入れることはずっと意識していた。裏取ってくる回数が多かったので、走る瞬間にファーストコンタクトを入れて、走らせないようにして、自分の遠くから出て(パートナーの)白井のことしか見ていない時はオフサイドトラップかけたり、冷静にできたと思います」。混戦から抜け出されるシーンもあったが、読みと動き出し速く間合いを詰めて1対1を制し、ラインコントロールも巧み、そして空中戦でも力を発揮していた藤井の存在は非常に大きかった。

 加えて攻撃面だ。最終ラインから“司令塔”としてグラウンダーの縦パスを次々と入れる藤井を対戦相手は常に警戒して潰しに来る。この日も流経大柏は藤井のキックを“消し”に来ていたが、背番号10のCBはその中でも長短のボールを通して局面を変えてしまう。DFを務めていることでゴールへの距離は遠くなっているが、それでも相手の急所へ難易度の高いパスを通す藤井の怖さは変わらない。1点を追う後半14分には右サイド後方から対角線上のスペースに位置する左MF小林瑞知の足下へライナー性のボールを通す。一瞬で変わった局面。これを受けた小林が一気にPAへ持ち込んでシュートを放つと、こぼれ球をMF古屋誠志郎が押し込んで同点ゴールが生まれた。「アカデミー戦とヴェルディ戦上手くいって、上手く崩せるという感覚をみんな持ってしまって、足元足元になってしまっていた。自分たちのチームは走らないと勝てない。縦パスだったりを相手がパワー持って奪いに来ていたので、相手の矢印を後ろ向きにさせたかった」。狙い通りのパスが起点となり、値千金のゴールが生まれた。

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