[選手権予選]主力DF3人欠場で迎えた大一番、第1シード尚志が聖光学院撃破!:福島
ゲキサカ / 2014年10月12日 23時28分
[10.11 全国高校選手権福島県予選準々決勝 尚志高 1-0 聖光学院高 鳥見山陸]
第93回全国高校サッカー選手権福島県予選は11日、準々決勝を行い、今夏の全国高校総体16強の第1シード・尚志高と2年ぶりの全国大会出場を狙う聖光学院高が激突。後半29分にMF鈴木大(3年)が決めた決勝ゴールによって尚志が1-0で勝った。尚志は10月25日の準決勝で福島工高と戦う。
尚志が難関を突破した。全国総体で2勝を挙げ、プリンスリーグ東北でも2位に食い込んだ尚志だが、この日はCB山城廉主将、CB佐藤誉晃、右SB松葉知己(全て3年)と最終ラインの主力3人が怪我、MF中村駿介(3年)も大学受験のために不在と主力の多くを欠いた状態だった。そして対戦相手は仲村浩二監督が「F(福島県1部リーグ)見てても一番バランスいいし、キチッキチッと凄くいいチーム。(組み合わせが決まった時から)聖光、嫌だったんですよ」という聖光学院。それも聖光学院はこの試合、山田喜行監督が「まずはボクららしいサッカーをしたかった。前線からアグレッシブにプレッシャーをかけるというのはボクらの戦術。予想以上に入ってくれた」という好スタートを切る。尚志は立ち上がりに鈴木が抜け出しかけたほか、14分にはこの日抜群の存在感を放っていたMF稲村知大、MF津田亘介(ともに3年)とつないでFW小野寛之(2年)がシュートを放つ。また注目エースFW林純平(3年)のキープ力を活かしてサイドからチャンスをつくったが、特に前半半ばまでは聖光学院のアグレッシブな守備とカウンターに苦しんだ。
攻撃的なポジションが本職ながらもCBで奮闘する菅野駿主将(3年)を中心とした好守から速攻につなげる聖光学院は20分、右サイドを破ったMF竹野拓実(3年)の折り返しをFW藤倉塁(2年)が右足ダイレクトボレー。SBの背後を狙った攻撃から立て続けにチャンスをつくる聖光学院は23分にも竹野のスルーパスで右サイドを抜け出した藤倉が右足を振りぬく。その後も10番MF永井智士(3年)のドリブル突破や左SB二瓶遼(3年)の左足キックなどでボールを運んだ聖光学院は、35分にも再び竹野のスルーパスで抜け出した藤倉が決定的な右足シュートを放った。
GK新明武大(3年)の好守に救われた尚志も立て続けに決定機をつくられた後からギアチェンジ。ボールの動きが良くなり、林、津田、稲村を軸とした攻めから連動した崩しを見せ始める。24分にはパス交換からPAへ飛び出した稲村のシュートのこぼれ球に左SB慶野雄大(3年)が反応。シュートは枠を越えたが、30分にも左サイドで津田とスイッチした慶野のクロスのこぼれを小野が右足で狙った。さらに、やや丁寧に攻めすぎた感のあった前半から後半は思い切ったサイドチェンジも試みるようになった尚志。サイドから津田や鈴木が仕掛けてチャンスの数を増やしたが16分、主力欠場の中でハイペースで飛ばしていたエース・林が足を攣らせて交代してしまう。暗雲漂った夏の王者。ただ、鈴木が「怪我人がいても、それでも変わらないようにやるっていうのがある」という尚志は選手層の厚さを見せつけた。
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