世界最高峰スペインフットサルリーグで指揮を執る日本人監督 鈴木隆二(前編)

ゲキサカ / 2014年10月28日 22時47分

世界最高峰スペインフットサルリーグで指揮を執る日本人監督 鈴木隆二(前編)

 日本から欧州に渡るフットボール選手は、決して珍しくなくなった。しかし、欧州のトップリーグで指揮を執っている監督は、あまりいない。元フットサル日本代表のFP鈴木隆二は、数少ない1人だ。昨シーズン限りで現役を退いた鈴木は、今季からスペインフットサル2部Bリーグ(実質3部)のマルトレイで監督を務めている。彼は、どのようにして世界最高峰リーグのクラブで指揮を執ることになったのか。

 鈴木隆二は、カスカヴェウ(現ペスカドーラ町田)、ファイルフォックス、府中アスレティックFC、名古屋オーシャンズと数々の国内トップレベルのチームでプレーした経歴を持ち、フットサル日本代表にも選出された。その後、2009年には名古屋を退団し、スペインに渡っている。代理人も通訳もいないまま渡西した鈴木は、1部リーグの監督とコンタクトを取り、チームの練習に参加させてもらう。そこで知り合った選手の紹介で、2部リーグのレオンというクラブのトライアウトを受け、見事合格。スペインリーグでのキャリアをスタートさせた。

 レオンで1シーズンを過ごし、翌シーズンは同じディビジョンのハエンでプレー。そして、スペインでの3シーズン目となる11-12シーズンを前にマルトレイへ移籍した。このシーズンのマルトレイは、今もスペインでは『伝説のチーム』として知られている。クラブの予算規模はリーグで下から3番目。1部、2部でのプレー経験のある選手を合わせても、5人ほどしかいなかったチームは、2部リーグ残留を目標に掲げていた。ところが、リーグ戦で8位に入り、昇格プレーオフに進出すると、そこでも勝ち抜き1部昇格を決めたのだった。

 これにより、12-13シーズンは1部リーグでのプレーが叶うはずだった。しかし、チームはメインスポンサーを見つけることができずに、1部リーグへ参入することができず。昇格する権利を得ながらも、経済的な問題により1部に行けなかったクラブには、ペナルティーとして3部リーグ(実質4部)降格が待っていた。『伝説のマルトレイ』の選手たちの下には、次々とオファーが舞い込んだ。鈴木も例外ではなかったが、彼の下に1部クラブからのオファーは届かなかった。

「僕の中に基準があるんです。それは、3年間プレーしたら、その国が自分という外国人に対して評価を下すというものです。このとき、僕はスペインでの3年目を終えて、2部リーグの上位クラブから2つ、3部リーグのクラブからいくつか、それとマルトレイの市役所が運営する育成チームの監督のオファーを受けました。オファーをもらえて、スペインに必要な人材と認められたことは、素直に嬉しかったですよ。でも、同時に選手としての自分には1部リーグのクラブからはオファーは来なかった。この事実は、受け止める必要がありました」

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