[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.13]水橋高FW北野剣士浪(3年)
ゲキサカ / 2014年11月13日 13時52分
DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.2 全国高校選手権富山県予選決勝 高岡一高 0-0(PK3-4)水橋高 高岡スポーツコア]
第93回全国高校サッカー選手権の富山県予選決勝は、両チーム無得点のまま後半に突入した。「攻める水橋、守る高岡一」の展開が続く中、水橋高のFW北野剣士浪は、後半13分に攻撃活性化の切り札として最前線に投入された。ピッチへ入ると、スタンドから「猪突猛進、北野剣士浪」と応援コールが響いた。まさに言葉のままだった。北野は精力的に相手の背後へ走り、ボールを受ければとにかくゴールへ迫った。後半22分、左から混戦を抜け出してシュート。後半28分、右サイドで抜け出して縦パスを誘うとクロスを供給。延長後半にはMF吉松和貴のパスを受けてフィニッシュを狙ったが、相手GKの好守に阻まれた。結果的にゴールは奪えなかったが、チームの攻撃活性化という役割は十分に果たした。上田裕次監督は「彼は、機動力がある。スペースへの飛び出しをベースにして、サイドに流れて起点になって、もう一度ゴール前で絡んでいくプレーができる選手。ほかの選手がボールを持ちやすい状況を作ってくれる。見た感じは結構派手なんだけど、しぶくて効果的なところをやってくれる。今日はシュートの場面で決められなかったという課題はあったけど、攻撃の活性化という意味では良い仕事をしてくれた」と北野の働きを称えた。
試合はPK戦の末に水橋が勝利。ここまでの歩みは、北野にとって夢のようなストーリーだった。魚津FCのU-15世代のチームであるUFC-UBに所属していた中学生時代、気の合うサッカー仲間と密かに、共同プランを計画した。当時の話を明かしたのは、今ではチームメートとなったMF吉川育良(黒部FC出身)だ。吉川は「県トレセンの仲間だったけど、スクエア富山とかFCひがしという強いチームの選手たちのグループに溶け込みきれなかった人たちで集まったような感じだった」と笑う。集まったのは県北東部の選手たちだ。所属チームは違ったが、地元が近くて休日には一緒に遊びに行ったり、ボールを蹴ったりする仲だった。富山県では、前回大会で全国優勝を果たした富山一高が最も有名な強豪校だ。リーグも最高峰のプレミアリーグに所属。県トレセンの多くの主力も富山一への進学を目指した。そんな中、北野や吉川たちは「水橋に行って、富山一を倒して全国に行こう」と、あえて県内第2勢力の水橋をみんなで希望して入学してきた。
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